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金価格ディリーレポート(2021年3月29日)ヘッジファンドの投げ売り観測懸念でドルが強含み金と銀は下げる

ヘッジファンドのさらなる投げ売り観測のドル高が金と銀を押し下げていました。
 
月曜日昼過ぎに、米株式市場で先週200億ドルの投げ売りをヘッジファンドが行ったことでドルが強含み、銀価格は2ヶ月間の最低価格に戻り、金はトロイオンスあたり25ドル下落していました。
 
原油価格は、「エバーギブン」コンテナ船がスエズ運河で離礁に成功し、主要な輸送ルートの封鎖が解除されたことで下落し、米国のベンチマークであるWTIがバレルあたり60ドルへと下げていました。
 
ICBCスタンダードバンクの元東京支店長で日本地金マーケット協会代表理事の池水雄一氏は、「銀の動きがぱっとしません」と述べていました。
 
先週末には25ドルまで回復したものの、「 銀は重たい状況が続いています」と続けていました。
 
今日の銀価格は金曜日終値から1.2%下落し、先週木曜日の水準である24.45ドルを付けていました。 
 
一方、金価格は米国の取引開始時に急落し、先週の2週ぶりの週間の下げにの後に1706ドルを割り込んていました。
 
この間ドルインデックスは4ヶ月ぶりの高値を記録していました。
 
Saxo BankのコモディティストラテジストであるOle Hansen氏は、「銀は全体的に22.50ドルから30ドルの非常に広いレンジに留まっていますが、ベータ値が高く、ドル高が続いていることから、銀は投機的な整理が行われるリスクがありますが、最終的には新たなサポートが入ると考えています」と述べています。
 
銀ETFの最大銘柄のiShareシルバー(NYSEArca: SLV)は、先週金曜日も投資家の資金が流出し、8週連続で週間で残高を減少させ、Redditの「シルバースクイーズ」投稿によって流入した資金による残高のピークから15.7%縮小していました。
 
銀価格とiShareシルバーの残高の推移 出典元 iShareのデータでブリオンボールトが作成
米国の2大規模の金ETFも縮小し、SPDRゴールドシェア(NYSEArca: GLD)は11週連続で縮小し9月の最高値から18%減少し、iShareゴールド(NYSEArca: IAU)は11月のピーク時から4.5%残高を減少させていました。
 
米国商品先物取引委員会(CFTC)が発表した最新データによると、先週火曜日までの1週間で、コメックス金先物・オプションの資金運用業者は、金の強気ポジションを増やし、ネットロングポジションは3週間間で最大となっていました。
 
それに対し、資金運用業者の銀に対する弱気ポジションは14ヶ月ぶりの大きさで、強気のポジションは4週連続で7ヶ月ぶりの低水準となっていました。 
 
そのためにコメックス銀先物・オプションのネット・ロング・ポジションは10ヶ月ぶりの低さに縮小していました。
 
原油市場に戻ると、ロシアは今週木曜日のOPECプラスの会合でメンバーが合意した生産量抑制の5月へのロールオーバーを支持すると伝えられ、原油価格はロンドン時間午前中の下げ幅を狭めていました。
 
ブルームバーグによると、米国の10年物国債利回りは1.69%まで上昇し、投資家は「 通常の生活に戻ることに賭けている」とのことです。
 
英国の10年物国債利回りは0.78%と、パンデミック前の水準まで上昇しました。これは、イングランドがウェールズとスコットランドに続き、本日から屋外での他の世帯との会合を許可する中でのことでした。
 
欧州主要株価指数のストックス欧州600指数は、アジアの株式の上昇に追随して0.3%上昇しましたが、米国の株式市場は、先週、多額のレバレッジをかけた派生商品の証拠金支払いに対しデフォルトを起こした事により、 大手銀行が多額の損失に直面する可能性が懸念され、ニューヨーク市場の開始時に下落していました。
 
英国の金価格(ポンド建て)は月曜日に2週間ぶりの安値となる1240ドルを下回り、ユーロ建て金価格は1週間ぶりの安値となる1450ユーロ近くまで下落していました。
 
 

ホワイトハウス佐藤敦子は、オンライン金地金取引・所有サービスを一般投資家へ提供する、世界でも有数の英国企業ブリオンボールトの日本市場の責任者として、セールス、マーケティング及び顧客サポート全般を行うと共に、市場分析ページの記事執筆および編集を担当。 現職以前には、英国大手金融ソフトウェア会社の日本支社で、マーケティングマネージャーとして、金融派生商品取引のためのフロント及びバックオフィスソフトウェアのセールス及びマーケティングを統括。

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