金価格ディリーレポート(2021年2月8日)バイデン追加経済対策の早期成立期待で世界株価が史上最高値を付け、インフレ期待が高まる中で、金価格が上昇
金価格は月曜日の朝上昇を始めました。
これは、米国議会がバイデン大統領の経済対策案を含む予算決議案を可決し、世界の株式市場が史上最高値を更新した後、そしてインフレ期待が7年ぶりに加速する中でした。
ロンドン決済の金地金現物価格は、先週、ドル建てで1.9%下落した後、本日昼過ぎまでに0.4%高のトロイオンスあたり1821ドルとなっていました。
月曜日の為替市場では、ドルが再び上昇し、2ヶ月ぶりの高値を付けたため、米国債価格が下落し、10年物利回りは年率1.20%と、昨年3月のコロナ危機以来の高差となっていました。
10年物のブレークイーブンインフレ率( 物価連動国債の売買参加者が予測する今後最大10年間における年平均物価上昇率)が 2014年以来の最高の2.21%に達していました。
これにより、10年物国債の購入者に提供される実質金利は-1.01%にまで低下し、金価格が昨年夏に記録的な高値を更新した際に到達した数十年ぶりの低水準となりました。
「金は現物市場が低迷する中、相反するマクロ経済の要因の間に挟まれている」と、ロンドンの地金市場のマーケットメーカーであるスタンダード・チャータードの貴金属リサーチ・ディレクターであるSuki Cooper氏は2021年の価格予測の中で述べています。
しかし、 LBMAの新たな2021年の価格予想における彼女の分析を説明するクーパー氏は、「米ドルがさらに弱くなり、実質利回りがマイナスのままであること、緩和的な金融政策、そしてさらなる財政刺激とインフレ率の上昇が予想されることから、投資家は引き続き金への投資を行うだろうと考えている」と述べています。
先週金曜日には、米国の上院と下院の両方が予算決議案を賛成多数で可決し、バイデン大統領の1.9兆ドルの追加経済対策が民主党が過半数を制している上院で、共和党の協力を無くして単純過半数での可決が可能となります。
「もし我々が追加の支援を提供しなければ、失業率は今後何年も上昇したままになるだろう」と、元米連邦準備制度理事会議長で現在はバイデン政権の財務長官を務める ジャネット・イエレン氏は日曜日に警告していました。
また、海を挟んで欧州においては、欧州中央銀行のクリスティーヌ・ラガルド総裁が日曜日、世界金融危機後行った「緊縮財政」を繰り返さないようにする代わりに、財政・金融刺激策を「徐々に」取り除くよう、19カ国の通貨同盟の政治指導者に警告を発していました。
「パンデミックがユーロ圏の危機的状況を引き起こしている限り、我々は行動する」と、ECBの現在の金融緩和策の預金金利マイナス0.5%の金利と1.85兆ユーロ(2.25兆ドル)の国債買い入れプログラムについて ラガルド氏は継続することを誓っていました。
ユーロ圏のGDPは2020年の第4四半期に0.7%減少し、 ユーロスタットによると通年で6.8%下落しているとのことでした。
月曜日世界の株式市場においては、先週金曜日の米雇用データが予想よりも弱くなったにもかかわらず、米国のナスダックとS&P500種株価指数が史上最高値を更新したことを受けて、MSCIの指数が新記録まで上昇していました。
景気刺激策の第三段である、資格のある米国成人へ 1人1,400ドルを支払う支援策は、「2月末までに」に成立するはずだとナンシー・ペロシ下院議長は述べていました。
このように、追加経済対策による景気回復の加速、そしてOPEC+の減産合意からも、原油価格は1年ぶりの高値を記録し、欧州の指標のブレントはロンドンの昼過ぎまでに1%以上上昇して1バレル60ドルを付けていました。
年間需要の60%近くが工業用途である銀は、先週のソーシャルメディア上での「ショートスクイーズ」の呼びかけにより、月曜日に30ドル(8年ぶりの高値)まで急上昇した上げ幅をほぼ先週失った後に、本日0.6%上昇してトロイオンスあたり27.12ドルとなっっていました。
またもう一つの貴金属で、自動車触媒需要の牽引され、また近年グリーンエネルギーからの需要も含めて工業用途が3分の2を占めるプラチナは、今日は2.8%上昇し、トロイオンスあたり1159ドルと2016年8月以来の最高値を付けていました。
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