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金価格ディリーレポート(2021年1月11日)ドルが強含み長期金利が上げる中で、中国の金価格がロンドン価格比で上昇

金地金価格は、本日午前中にトロイオンスあたり30ドル反発していました。
先週のジョー・バイデン次期大統領に対する激しい抗議行動の後、ドナルド・トランプ大統領の退陣を求める政治的圧力が高まる中、ドルが主要通貨に対して上昇し、欧米の株式市場が長期金利の上昇を背景に下落したことから、月曜日のアジア取引で金相場はトロイオンスあたり1817ドルと6週間ぶりの安値を記録後、反発し先週終値の水準へ戻していました。
 
世界の金地金価格が一夜にして大きく下落したことで、金地金の最大の消費国である中国で取引されている金地金は、昨年3月のコロナ危機以来初めてロンドンの金価格比割安のディスカウントから転換して割高のプレミアムを付けていました。
 
金現物価格は、ロンドンの昼過ぎまでにその下げ幅の3分の2を取り戻していましたが、今朝ほどの下げ幅は先週終値から1.7%安、12月初旬以来低さを記録していました。
 
上海黄金交易所の金価格は人民元建てで下落していましたが、ロンドン受け渡し金価格に対しては、コロナ危機の中で英国が 最初のロックダウン(都市封鎖)を行った昨年3月24日以来初めてトロイオンスあたり90セントではあるものの、プレミアムを付けていました。
 
先週、金の世界1の産出国で、第1位の採掘、輸入、民間住宅市場で取引された卸売金地金は、ロンドンに対して平均9ドルのディスカウントとなり、2月末以来の最小値となりましたが、コビド19発生前に見られた平均9ドルのプレミアムとは対照的な結果となりました。
 
中国の旧正月は世界で最も大規模な中国における金購入と金贈答を行う習慣がある祝祭日であり、新しい丑年が4週間後に始まります。
 
上海黄金交易所の金価格とロンドンの金価格の比較。出典元 ブリオンボールト
ドル建て金相場は先週2.6%下落と、11月のファイザー社とビオンテック社のワクチンの良好な臨床試験結果が発表されて以来の大きな下げ幅で、先週高値の8週ぶりの高値であるトロイオンスあたり1959ドルからは5.6%下げていました。
 
スイスの金融グループでロンドンの地金清算機関のメンバーでもあるUBSのGiovanni Staunovo氏は今朝、ブルームバーグの取材に対し、「 金は先週少し下げすぎたと思う」と語っていました。
 
そして、「私は、短期的には実質金利が再び低下し、米ドルが再び弱くなると予想しています。」と続けていました。
 
債券価格が月曜日に再び下落したことで、10年物米国債の年間利回りは、先週20ベーシスポイント上昇した後、1.13%を超える9ヶ月ぶりの高値を記録していました。
 
市場のインフレ予測で調整した結果、実質10年物国債利回りは-0.94%となり、12月初旬以来の最も低いマイナス幅となり、先週の月曜日の年率-1.08%と、金価格が昨年8月に2000ドルを超えて、現在史上最高値を付けた際の数十年ぶりの安値から大幅に上昇していました。
 
ドルインデックスは本日3年半ぶりの安値からクリスマスイブ以来の高値へとさらに上昇していました。
 
「アジア市場に強くロンドンの地金市場で運営しているスタンダード・チャータードのアナリスト、Suki Cooper氏は、「さらなるドル安、マイナスの実質金利、インフレ懸念、緩和的な金融政策の中での更なる財政刺激策への期待を考慮すると、 価格リスクは依然として上向きに偏っている。」と指摘していました。
 
ワシントンでは、ナンシー・ペロシ下院議長が昨日、マイク・ペンス現共和党副大統領に先週の議会占拠を煽ったことを受けてトランプ大統領の罷免に向け 合衆国憲法修正第25条の発動を呼びかけていました。
 
CNNによると、ペンス副大統領に近い関係者の話として、大統領が任期最後の数日間に不安定になることを恐れて、この要求を検討していると語ったと伝えていました。
 
ペンス副大統領がペロシ下院議長の要求を拒否すれば、下院は代わりにトランプ大統領の弾劾投票を行い、今後の出馬を阻止することになるとのこと。
 
トランプ氏自身は、金曜日にツイッターを含むいくつかのソーシャルメディアから口座を消去されて以来、公の声明を出していません。
 
他の地金価格においては、銀価格は月曜日の朝に4.3%下落し、4週間ぶりの安値となるトロイオンス24.34ドルを付けた後、ニューヨーク取引開始までに下落幅の5分の2を回復していました。プラチナ価格もまた、早朝にトロイオンスあたり1030ドルまで3.8%下落後、ロンドン昼過ぎには1039ドルとその5分の1を取り戻していました。
 

ホワイトハウス佐藤敦子は、オンライン金地金取引・所有サービスを一般投資家へ提供する、世界でも有数の英国企業ブリオンボールトの日本市場の責任者として、セールス、マーケティング及び顧客サポート全般を行うと共に、市場分析ページの記事執筆および編集を担当。 現職以前には、英国大手金融ソフトウェア会社の日本支社で、マーケティングマネージャーとして、金融派生商品取引のためのフロント及びバックオフィスソフトウェアのセールス及びマーケティングを統括。

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