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金価格ディリーレポート(2020年6月8日)新型コロナ危機後最大の中国の原油需要の中で、中国の金の需要増加でロコ・ロンドンとの金価格差が狭まる

金価格は月曜日ロンドン昼過ぎに先週の2ヶ月ぶりの低さから上昇しています。

この間、中国の金需要の高さの目安となる上海黄金交易所とロコ・ロンドンの金価格の差は、本日未だディスカウントながら過去13週で最も低い数値であり、原油価格は、週末土曜日にOPECプラスが協調減産の延長で合意する中で、世界第2の経済規模の中国の原油需要が先月記録的な水準となっていたことが本日明らかとなっています。

金の現物価格は本日ロンドン昼過ぎに先週末価格を0.6%上回るトロイオンスあたり1695ドルとなっていました。これは、先週金曜日の米非農業部門雇用者数が予想の800万人減を大きく覆す2.5百万人増という良好なものによる1.6%の下げから多少ながらも反発して推移していました。

ユーロ建て金相場は、欧州株価がドイツの鉱工業生産が4月に記録的に下げていたことが明らかになる中で下げ、月曜日昼過ぎに前週終値から0.4%上回るトロイオンスあたり1498ユーロとなっていました。

ポンド建て金相場は、週末に米国人死亡事件の抗議デモがロックダウンの規制に反して英国各地で数千人によって行われる中で、英国における新型コロナウイルスによる死者数がロックダウン以来の最低を記録しており、0.4%高のトロイオンスあたり1337ポンドとなっていました。

「金曜日の注目の5月米雇用統計が予想外の上振れとなり米国景気回復への期待が一気に高まり、....リスクオンが前面に出る市場環境の下、(金市場は)セオリー通りの反応となった。(この)5日の取引に対しての金市場の反応だが、下げ渋りという印象が強い。」とMarket Strategy Institute Inc.代表の亀井幸一郎氏は述べています。

本日米原油価格は中国が月間原油輸入量が先月5月に前年比19.2%増と月間の輸入量としては最高となる中で、2ヶ月ぶりの高さへと上昇していました。

また、世界最大の金消費国の中国の金需要もまた、3ヶ月ぶりの高さとなっていたことが明らかとなっています。

これは、上海黄金交易所とロコ・ロンドンの価格の差が、この春の歴史的な規模のディスカウントから、先週の週間の平均がトロイオンスあたり11.4ドルと11週ぶりに狭まり、本日2.8ドルと13週ぶりの狭さへとなっていたことから示唆されていました。

この上海黄金交易所受け渡し金価格は、金業界のマーケティング団体のワールドゴールドカウンシルによると、歴史的にはトロイオンスあたり6ドルのプレミアム(上海黄金交易所金価格がロコ・ロンドンを上回る)で推移していました。そのために、中国が金を輸入する動機づけとなっていました。

今年1月にCovid-19の世界的感染で湖北省の武漢市と他の都市がロックダウンされて以来、このプレミアムはディスカウントとなり、4月半ばには週間平均がトロイオンスあたり60ドルまで広がっていました。

ディスカウントが縮小している中国とは異なり、世界第2位のインドのディスカウントは、トロイオンスあたり32ドルと先週金曜日に2ヶ月ぶりの大きさとなっていました。これは、12.5%の関税と3%の売上税が含まれています。このディスカウント幅は、捕食点がロックダウン解除で一部地域で再開しているにもかかわらず、需要が高まっていないためです。そのために、先月のインドへの金の輸入は前年比99%減少していました。

中国への輸入もまた先月大きく減少し、2007年に記録を初めて、香港を介しての輸出量が輸入量を上回りネット輸出となっていました。しかし、中国の金販売量は前年比5月に54%増加していたことが、先週中国黄金協会によってレポートされていました。

また、中国の金を裏付けとするETFは、5月に22.9%増で13.1トン増加してアジア地区を牽引し、先月の記録的な世界の金ETF増加量の154トンに貢献していたこともワールドゴールドカウンシルの最新のレポートで明らかとなっています。

なお、先月67トン増加していた世界最大の金ETFのSPDRゴールドシェアは、先週金曜日に4.1トン減で2日連続の減少となっていたことが明らかとなっています。

また、規模で世界2位のiShareゴールドは、先月20トン増加していたものの、金曜日に2ヶ月ぶりに減少し1.8トン減となっていました。

これは、先週末に発表されたコメックスの金の先物・オプションの資金運用業者のネットロングポジションも1年ぶりの低さに減少していたことからも、金投資へのセンチメントの変化を示しています。

銀価格は本日ロンドン時間昼過ぎに1.6%高のトロイオンスあたり17.68ドルと先週金曜日の下げ幅を取り戻して、金を上回るペースで上昇しています。そのために、金銀比価は96を割り、3ヶ月ぶりの低さとなっています。

プラチナ価格もまた先週終値から2%高のトロイオンスあたり837ドルと上昇しています。

 

ホワイトハウス佐藤敦子は、オンライン金地金取引・所有サービスを一般投資家へ提供する、世界でも有数の英国企業ブリオンボールトの日本市場の責任者として、セールス、マーケティング及び顧客サポート全般を行うと共に、市場分析ページの記事執筆および編集を担当。 現職以前には、英国大手金融ソフトウェア会社の日本支社で、マーケティングマネージャーとして、金融派生商品取引のためのフロント及びバックオフィスソフトウェアのセールス及びマーケティングを統括。

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