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金価格ディリーレポート(2019年8月27日)ドル建て金価格が1530ドルを試す間、ユーロ建て金価格は史上最高値へ

ドル建て現物金価格はトロイオンスあたり1530ドルを過去3週間で4度試しています。

月曜日のアジア時間に、コメックス先物・オプション価格が一時トロイオンスあたり1535ドルを超えて1554ドルを付けていました。この1535ドルの水準は、2011年の史上最高値と2013年春の価格の暴落時の底値でもあります。

この間ユーロ建て金相場は、2012年9月の史上最高値を超えてトロイオンスあたり1393ユーロを付けて1380ユーロへと下げていました。

「金はテクニカルのレジスタンスを超えたことからも、利益確定の売却が多少進んでいます。」とINTL FC StoneのRhona O'Connellが述べています。しかし、市場は「新たな貿易協議への希望が出る前のアジアで昨日見られたような地政学リスクを警戒しています。」と続けています。

先週末に発表された、コメックスの資金運用業者の弱気ポジションを差し引いた強気ポジションは、史上2番目の高さへと上昇していました。しかも、その規模は史上最高値から0.6%少ないにすぎません。

本日の金現物の価格は、昨日の終値からほぼ変わりなく、ドル建てで7年ぶり、ユーロ建てで史上最高値から下げた、トロイオンスあたり1530ドルと1380ユーロの水準を維持しています。

ポンド建て金価格は、英国野党労働党のジェレミー・コービン党首が、スコットランドのSNP党、自由民主党、ウェールズのPlaid Cymru党、グリーン党、Change UKの党首と公式に打ち合わせを行う中で、ポンドが対ドルでほぼ4週間ぶりの高さの1.25ドルへと上昇する中で、史上最高値の水準を多少下回るトロイオンスあたり1246ポンドへと下げています。

ボリス・ジョンソン英国首相は、先週EU大統領のドナルド・トゥスク氏とG7中に協議し、合意の無い離脱が起きた場合の責任は相手側にあるとお互いに牽制しあった後に、EUの拠点があるブリュッセルのEU関係者によると、英国が390億ポンドの離脱清算金を支払わない場合は、離脱後の貿易協議は行われないと週末述べたことも伝えられていました。

ロンドンのFTSE 100株価指数は、多くは輸出企業などの大企業が含まれていますが、本日はEurostoxx 600が0.5%上昇する中で、アジアが香港以外上昇していたことからも、他の株式市場に劣る動きをしていました。

香港の小売業が12週に及ぶ抗議デモが激化して収益を落としている中で、香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は27日、中国部隊による支援がなくても香港政府は混乱に対処できると言明し、対立が激しくなっているものの、デモ参加者らとの対話を引き続き希望していると述べています。

G7首脳会談後にフランスから発つ際に米中貿易戦争の解決策は明言されなかったものの、トランプ大統領は23日には「大きな敵」と表現した中国の習近平国家主席を26日に「偉大なリーダー」と呼ぶなど、中国に対する態度を変えています。

なお、週末合意に至った世界3位の経済大国である日本との日米貿易協定は、ファイナンシャルタイムズによると、冷めた反応にとどまっているとしています。

主要国債価格は本日ほぼ全般上昇しており、米国国債10年物の利回りは2016年の市場最低値の1.5%近くまで下げています。

コモディティ価格も上昇しており、ブルームバーグのコモディティーインデックスは、8月の19か月ぶりの低値から0.7%上昇しています。

エィドリアン・アッシュは、ブリオンボールトのリサーチ主任として、市場分析ページ「Gold News」を編集しています。また、Forbeなどの主要金融分析サイトへ定期的に寄稿すると共に、BBCに市場専門家として定期的に出演しています。その市場分析は、英国のファイナンシャル・タイムズ、エコノミスト、米国のCNBC、Bloomberg、ドイツのDer Stern、FT Deutshland、イタリアのIl Sole 24 Ore、日本では日経新聞などの主要メディアでも頻繁に引用されています。

弊社現職に至る前には、一般投資家へ金融投資アドバイスを提供するロンドンでも有数な出版会社「Fleet Street Publication」の編集者を務め、2003年から2008年までは、英国の主要経済雑誌「The Daily Reckoning]のシティ・コレスポンダントを務めていました。

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