金市場ニュース

金価格ディリーニュース(2022年7月18日)来週のFOMCを前にコメックスのネットポジションはほぼゼロ、銀はネットショートで2年来の高さへ

 
金と銀の価格は、投機筋が来週の7月の会合で米FRBが主要金利を1%ポイント引き上げることへの賭けを減らし、米ドルが弱含んだことで月曜日昼過ぎに上昇していました。
 
また投機筋は、先週コメックスの金先物・オプションにおいて強気のポジションを減らし、弱気ポジションを差し引くとほぼゼロとし、銀に対しては弱気ポジションを更に増加させていたことが明らかとなりました。
 
金相場は、前週5週連続の下落を記録して11ヶ月ぶりの安値となる1700ドルを割り込んだ後、月曜日の朝に0.9%上昇し1723ドルまで上昇し、その後は上げ幅を減少させていました。
 
しかし、為替市場でドルが20年来の高値から下げたことから、金と銀の価格は英国とユーロの投資家にとって共にほぼ横ばいとなっていました。
 
デリバティブのプラットフォームであるSaxo Bankの戦略チームは、「金、先週1700ドル付近で2度サポートされた後、ドルのロングポジションの利益確定に支えられて、跳ね返された」と述べていました。
 
ドルインデックス(主要通貨に対する米国の通貨価値の指標)は月曜日、2営業日連続で下落し、20年来の高値に近い金曜日からの下げ幅を拡大していました。
 
米国政策金利は現在1.75%が上限で、「2022年末までに 3.75%から4%を目指す必要があるかもしれない」と、セントルイス連銀のブラード委員は金曜日に発言していました。
 
「しかし、あまりにも劇的な動きは、うまく機能している多くのものを 損なう可能性がある」とアトランタ連銀の非議員ラファエル・ボスティック氏は、金利によるショックは経済成長を狂わせる可能性があると警告していました。
 
CMEのFedWatchツールにおける7月のFOMCの政策金利予想
 
デリバティブ取引所CMEの FedWatchツールによると、本日先物のトレーダーは、来週の会合で金利が1%ポイント上昇する確率を30%と予想していました。
 
これは、先週水曜日、アメリカの消費者物価指数(CPI)が年率9%を超え、 40年ぶりの高水準となった際の80%から低下していました。
 
FRBの政策担当者は現在、次のFOMCの会合を前に、伝統的なブラックアウトの期間に入っています。
 
あるFXアドバイザーは、「中央銀行の タカ派的な姿勢はすでに織り込み済みで、先週金がトロイオンスあたり1700ドルを維持したことから、ショートポジションがスクイーズされる(ポジション解消せざるをえない)可能性がある。」と述べていました。
 
米規制当局CFTCの最新データによると、コメックス金先物・オプションのヘッジファンドやその他のレバレッジ投機家は、7月12日までの週に強気のポジションをさらに減らし、2018年11月以来最も低い水準となった一方、弱気ポジョションも2018年11月以来の高い水準へ増加させていました。
 
その結果、資金運用者のネットロングポジションはほぼゼロと、2019年4月以来の低い水準となっていました。
 
コメックスの資金運用業者の金と銀のネットポジションの推移 出典元 LBMAとCFTCのデータを基にブリオンボールトが作成
投機筋はその間、銀に対するネットショートポジションを2年ぶりの高さに引き上げ、プラチナ価格に対するネットショートポジションを1年ぶりの高さに築き上げていました。
 
銀価格は、本日0.4%上昇し18.80ドルとなり、7週連続の下落から2年ぶりの安値となった来週終値価格から回復しています。
 
プラチナは、自動車触媒を中心とした工業用途が需要の3分の2を占めており、この価格は本日1.3%上昇の864ドルとなり、同PGMグループのパラジウム(ロシアが第1位の採掘国)は2.4%上昇の1877ドルとなっていました。
 
この間原油価格は、前週末にバイデン米大統領が中東での会談で供給量増加について合意に至らなかったことから上昇していました。
 
ブレント原油は、前週世界的な景気後退への懸念から5週連続で下落し、ロシアのウクライナ戦争初期の3月に記録した1バレル130ドル前後の高値から16%下落した後に、本日2.6%上昇していました。
 
天然ガス価格もまた月曜日に上昇していました。これは、欧州西部が猛暑に見舞われて電力需要が高り、制裁措置を受けているロシアがドイツへの主要パイプラインであるノルドストリームをメンテナンス中であることから、欧州大陸の過去数十年で最悪のエネルギー不足が背景となっていました。
 
しかし、欧州の株式市場は上昇し、ストックス欧州600指数は先週の上昇幅に1.3%上げ幅を加えていました。
 
欧州中央銀行(ECB)は今週木曜日に11年ぶりに金利を引き上げると発表しており、0.25%の引き上げが予想されています。
 
インフレ率が通貨同盟発足以来の記録である年率8.6%に達する中で、ECBの基準金利は、名目では2019年以降マイナス0.5%で維持されていますが、政策金利引き上げ後も実質では大幅なマイナスとなると見られています。
 

ホワイトハウス佐藤敦子は、オンライン金地金取引・所有サービスを一般投資家へ提供する、世界でも有数の英国企業ブリオンボールトの日本市場の責任者として、セールス、マーケティング及び顧客サポート全般を行うと共に、市場分析ページの記事執筆および編集を担当。 現職以前には、英国大手金融ソフトウェア会社の日本支社で、マーケティングマネージャーとして、金融派生商品取引のためのフロント及びバックオフィスソフトウェアのセールス及びマーケティングを統括。

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