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金価格がプラチナ価格よりも高くなる時

プラチナ価格が金価格よりも低くなるということは、興味深いという域を超えています。金価格は、リーマンブラザーズの破綻後の金融危機以来、130%増と上昇し続けています。昨年夏までは、プラチナ価格は金価格を上回っていました。ブリオンボールトのリサーチ主任エィドリアン・アッシュが、このとても稀な状況をここで分析しています。

実際、トレーダーは「リーマンブラザーズ破綻後に、金を売りプラチナを買うことで収益を上げることができたでしょう。」これは、昨日GFMSの代表Philip Klapwijk氏が、ロンドンのトムプソン・ロイター本社で、最新レポートを発表した後にアナリストの質問に答えて語った言葉です。

2011年8月までの34ヶ月に、プラチナ価格は150%上昇し、金価格よりも早く価格を戻していたのでした。しかし、2008年の3月から12月までに、そのドル建て価格の3分の2を失ったことからも、これは必要なことでした。

昨年の夏から、プラチナ価格は金価格よりも下落しています。より顕著な点は、金価格を下回っていることです。これは、リーマンブラザーズが破綻した後2008年12月に3日間だけ起こった現象です。このような現象が起こったのは、これ以前には1991年に景気が後退していた際、ドル高が起こっていたディスインフレ時の1984年、世界の株式市場が低迷していた1982年、金が最高値を記録していた1980年1月と1974年12月です。

「金がプラチナ価格を超えたということは興味深いものがあります」とGFMSのKlapwijk氏は先週語りました。しかし、恐ろしいものがあるというほうが正しいかもしれません。過去172日間の取引可能な日数の中で、145日間金価格を下回ったことは、日常的になりつつあるとも見受けられます。

「プラチナが金価格を上回る理由は存在します。」とKlapwijk氏は述べています。この二つの金属が地上で共に希少なものであることは似ていますが、プラチナは広く拡散しているため、産出するのが難しいために、産出費用を割高にしています。プラチナの専門家であるJohnson Mattheyによると、需要に関しては、年間産出量の3分の1工業用として使われ、他の3分の1が自動車の触媒と利用されるなど、工業用としての比率が低い金とは異なります。実際、金の需要の85%は、資産価値を保全するために利用されているのです。

Klapwijk氏も言及したように、大部分の投資家は、プラチナよりも金を好みます。それは、金は価値を保全するという用途で、プラチナよりも多く利用されているためです。その理由は、物理学者のJacob Bronowski氏が、「Ascent of Man」で述べているように、昔ながらの慣習であり、金が「全ての国々の、全ての文化の、全ての年齢層にとって、貴重な物である」ためと言えるかもしれません。

今日、この歴史が証明されています。Klapwijk氏が特に注目した、金の工業目的として利用される割合の低さもあります。それがゆえに、金融危機による経済不安時には、よりよい資産防衛策となるのです。それは、2007年の半ばに、金融危機が発生した際に、プラチナが24%上昇し、金が153%上昇したことからも明らかです。そして、同様なことが、1970年半ば、80年代初めにも見られました。

過去9ヶ月には、特に欧州の債務危機が自動車業界の需要に影響を与えています。そのため、ディーゼル車の需要が減り、世界の触媒目的で利用されるプラチナの需要も減少することとなります。金もまた、欧米の宝飾品の消費が減少したことで多少影響は受けましたが、ユーロ圏の投資家よりの需要は、十分にその消費減少をまかなうものでした。そして、GFMSが先週発表した最新レポートによると、他のリサーチも示すように、アジアの国々の需要は顕著なものであるとのことです。

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エィドリアン・アッシュは、ブリオンボールトのリサーチダイレクターとして、市場分析ページ「Gold News」を編集しています。また、Forbeなどの主要金融分析サイトへ定期的に寄稿すると共に、BBCに市場専門家として定期的に出演しています。その市場分析は、英国のファイナンシャル・タイムズ、エコノミスト、米国のCNBC、Bloomberg、ドイツのDer Stern、FT Deutshland、イタリアのIl Sole 24 Ore、日本では日経新聞などの主要メディアでも頻繁に引用されています。



弊社現職に至る前には、一般投資家へ金融投資アドバイスを提供するロンドンでも有数な出版会社「Fleet Street Publication」の編集者を務め、2003年から2008年までは、英国の主要経済雑誌「The Daily Reckoning]のシティ・コレスポンダントを務めていました。

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