英国政府の小型補正予算がなぜ英国国債市場を混乱に陥れたのか
それは、不動産購入時の印紙税を削減し、高額所得者に対する45%の所得税最高税率を廃止し、基礎税率も20%から19%に引き下げ、またロンドンの金融街シティーに対する規制自由化も約束し、バンカーの賞与制限は撤廃するという450億ポンド(約7兆円)の減税を含み、個人や企業が直面する光熱費の高騰に対し、今後6カ月間で600億ポンド(約9兆5000億円)を拠出して支援するというものでした。
英国政府は規制改革を含む今回の措置で経済を活性化させ、イングランド銀行(英中央銀行)がすでに始まっていると指摘するリセッション(景気後退)に歯止めをかけて、2008年の成長率を金融危機以前の水準である2.5%に設定していました。
UK Gilt Prices Sink on Kwarteng's £181 Billion Debt Shockerのリサーチデータを元に作成