新たな中央銀行金売却協定(CBGA)が、金の役割を確認したものの売却制限は設定されず
新たに合意された中央銀行の金売却協定においては、もはや2000トンの上限制限を設定せず。
西欧の中央銀行の金売却は、将来行われないであろうことが、今週月曜日に発表された新たな協定において示唆された。
既に合意された3つの中央銀行金協定(CBGA)に倣ったものの、第4次協定は、年間の売却上限と5年間の上限が設定されていない。
欧州の中央銀行は、総量で、世界で最も大規模な金準備の11,945トン(世界の産出済み金の約6%%)を保有している。米国が金と米国ドルの兌換を止め、金本位制が終了して既に40年を経ている。
第1次協定は、英国が金準備の半分を売却することを突然発表し、20年来の低い金価格へと押し下げられた1999年に合意された。
それ以来、CBGA1として知られている協定は、欧州の中央銀行が売却できる金の量を2004年9月までに2000トンと、それまでよりも多く設定したものの、金への投資家心理と金価格をサポートすることとなった。
その次の第2次協定(CBGA2)は、5年間に欧州中央銀行が売却できる上限を2500トンと引き上げた。しかし、2007年からの金融危機によって、売却量は減少し、2009年に合意された第3次協定(CBGA3)は、上限を再び2000トンへと引き下げた。それ以来、この協定下の欧州中央銀行による売却は約24トンに抑えられている。
今週の200単語に満たないプレスリリースは、協定の全ての文言を含んでいる。ユーロ圏の中央銀行とスウェーデンとスイスの中央銀行から成る21の中央銀行は、「金は世界の通貨準備の重要な要素として現在同様に留まる。我々は、顕著な量の金を売却する予定はない。」としている。
どのような金売却も「市場の混乱を防ぐために、継続して調整される。」とされているが、1999年以来の協定に設定されていた年間と5年間の売却上限は明記されていない。
「年間の売却上限」を取り除いたことで、「欧州の金の売却は基本的に終了したということを明確に示した」とワールド・ゴールド・カウンシルは述べている。
「これは、とてもポジティブなニュースだ」と、ワールド・ゴールド・カウンシルの対外政策担当ダィレクターのNatalie Dempster氏は述べ、「特に、新興国による金購入を背景として」と続けている。
「(そのために)金の産出国は、その経済開発が、金売却が調整されていないことによって害されることがないと保証された」としている。