年金と金の深い関係
初心者にも分りやすい金のブログとして、経済アナリスト、そして金市場の第一人者の豊島逸夫氏にも推薦されている「はじめての金読本」で、将来の年金に懸念を持っている人々と、金を購入している人々の年代別割合が近いことを調査データとともに解説しています。
老後の生活を心配している高齢者たち。。。
勝手な思い込みを私たちは抱いています。そうした高齢者が多いのは事実ですが、どうやら実態はやや異なっているようです。
金融広報中央委員会が毎年実施している「貯蓄と消費に関する世論調査」に、こんな意外なデータが掲載されています。
まず、老後の生活を心配している世帯を年代別に集計したグラフを見てください。
老後の生活を心配している割合が高いのは、むしろ若い世代であることが見て取れます。なかでも20代の世帯では「非常に心配」を選択している割合が、36%に上っています。
まだ実感を伴わない年代ゆえの過剰反応、という捉え方もあるだろうと思いますが、戦後の右肩上がりの高度経済成長が終わり、長く続いたバブル崩壊の後遺症が、影を落としていることは否めないでしょう。
もうひとつ年金に関する意識を見てください。
ここでも若い年代の方が年金不安が強く、老後の生活への心配と年金不安とが、強くリンクしていることがよく伺えます。
ここでついでに指摘しておきたいことは、新規に純金積立を始める年代別の割合が、この二つの調査データの年代別の割合ととても近い状態になっていることです。おそらく純金積立を始める動機のひとつに、年金不安があることは間違いありません。
将来減額が予想される年金の足しに、インフレに強いとされる金を少しずつ買い増して行こうという姿勢。長期資産である金に相応しい考え方です。
では、また、お会いしましょう。