共和党が金本位制へ回帰する時
米国共和党大会でロムニーマサチューセッツ州知事が大統領候補に指名された後、採択された政策綱領に、金本位制の復活の可能性を含め、ドルの価値を固定する方策を話し合う委員会の設置が盛り込まれました。
このような委員会は、1980年から1984年の前共和党政権でも設置されていたのです。そこで、このような委員会を設置するに至った、共和党大会を振り返ってみましょう。ブリオンボールトのリサーチ主任エィドリアン・アッシュは、ここでその背景を分析しています。
1980年7月: 米国が正式に金と米ドルの兌換を停止して9年が経過し、この間インフレーションは上昇し、戦時以外では最高水準の15%に近づいていました。ロナルド・レーガンの政策綱領には、「金」という言葉は明記されていませんでした。その代わりに、その後大統領となる共和党大統領候補は下記のように述べています。
「今後最も緊急に行われなければならないのは、インフレーションを起こさない、信頼できる通貨基準を再確立することです。」
「不幸なことに、カーター氏と民主党が多数を占める議会は、国家の金融政策の詳細を決定するために、連邦準備制度理事会の独立性を奪い取ろうとしています。政府の歳出を大幅に増加させたこの同じ人々が、政治的にわが国の金融政策を決定することを許すべきではありません。連邦準備制度の独立性は守られるべきなのです。」
2度の景気の後退と、設置した金委員会(Gold Commission)が金本位制復活に反対したことを受けて、4年の大統領任期後には、下記のように述べています。
「連邦準備制度理事会を不安定にさせる行為は止められるべきです。財政政策と金融政策は、一貫性を持つべきであり、連邦準備制度の決定事項はタイムリーであるべきであり、人々が通貨と債務を保有するにあたり受け入れなければならない不確実性に終わりが告げなければなりません。金本位制は、価格の長期的安定をもたらす金融政策を導入するという連邦準備制度の決意を表すためには、有益なメカニズムかもしれません。」
このように、金は政治的用途もあるのです。しかし、それは状況下では変更することがあるということを理解しなければなりません。特に、ポール・ボルカーが米国連邦準備理事会議長であった1980年から1984年の間のマニフェストにおいては、選挙で選ばれた政府の赤字財政支出によるインフレに対応するために、金利は急激に引き上げられたのでした。
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