今年の相場の振り返り(ゴールド)
スタンダードバンク東京支店長の池水雄一氏が、「池水雄一のゴールドディーリングのすべて2」で、2013年の金相場を振り返って要点をまとめています。
・これまで買い一辺倒であったGold ETFが大きな売りに転じたこと。
・2012年年末の史上最高残高は2647.38トン。それに対して現在は1858トン前後。ETFの売りは年初から789トンとなっている。
・それに伴い、ETFから出たlarge barがスイスの精錬所に流れ、それがkilo barに鋳なおされ、中国を始めとするアジアに輸出されるという現物の動きが顕著になったこと。
・中国のゴールド輸入量が1000トンに達する市場最高規模になったこと。
・インドが政策によりゴールド輸入に制限を加えてオフィシャルな輸入が激減したこと。
・中国、インドといった需要地の現物のプレミアムが急騰したこと。
・2011年以降ゴールドと見事な逆相関を描いていた株価が本格的上昇に転じ、歴史的高値を更新し続けたこと。景気回復による株価の上昇とそれに伴う不安心理の払拭によるゴールドの売却。
・米国の実質金利がじわじわと上昇を始めたこと。
・長らく続いてきた金融緩和の縮小をFRB議長が示唆し始めたこと。(6月の急落の引き金に)
・コメックスの投資家のネット・ショート・ポジションが一時過去最大まで膨らんだこと。
・年末にかけて再びロングが減少、ショートが増加しており、投資家の間で弱気が台頭している。
以上
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