中国が金相場への影響力を強める
上海黄金交易所(SEG)が、本日、上海の自由貿易区で金国際ボードを29日に設立することを発表した。
この金国際ボードでは、人民元建て100グラム、1キログラム、グッドデリバリーバー(12.5キロもしくは400トロイオンス)コントラクトが提供されることが、Xu Lude会長によって、北京の貴金属会議で発表された。
これにより、世界最大の金生産・消費国である中国において、中国中央銀行が設立した取引市場である上海黄金取引所が、上海自由貿易区の場を利用して、運営者となる子会社「上海国際金ボード」を通じて、直接オフショア人民元投資を受け入れることが可能となる。
また、北京の貴金属会議では、金市場の開発団体であるワールド・ゴールド・カウンシルは、中国の黄金協会と、リサーチ及びデータ提供の協力関係を築く契約に調印し、「金の投資、技術、宝飾業界における改革」を共に進めることを合意した。
中国黄金協会は、中国経済省、貿易委員会、民政省によって、2001年に設立され、金開発、産出、精錬、卸売、投資会社を取りまとめ、金市場分析について政府に認可を受けている。
香港においては、米CMEグループによって、新たな金の先物コントラクトが今年末までにローンチする予定となっている。この金先物コントラクトは、金現物による受渡が可能なものとなる。
「アジアに価格リスクを管理するツールを提供し、金相場への影響力を強めることになる」ことを狙っていると、CMEグループの貴金属商品の責任者であるHarriet Hunnable氏は、この北京貴金属会議で述べている。