金市場ニュース

ニュースレター(6月30日)1242.25ドル:誤操作と疑われる大口売り注文の急落後、金融引締め観測の広がりで下落

週間市場ウォッチ

今週金曜日のLBMA金価格のPM価格はトロイオンスあたり1242.25ドルと前週同価格から1% 下落しています。

月曜日金相場は、180万トロイオンス(約56トン)という大きな売取引が入ったことで、数分間でトロイオンスあたり17ドル急落することとなりました。

これはおそらく18,149ロットの注文を18,149トロイオンスと、100倍の注文を入れた誤操作ではないかと伝えられていますが、この売り注文によって価格が下げたところで、他の売り注文も引き起こり更に下げを広げた模様です。

同日は米耐久財受注が発表され、予想を下回る数値となったことからドルが弱含み、米長期金利も下落していました。

しかし、ダドリー・NY連銀総裁の「緩い金融環境は当局の引き締めを後押しする」とコメントしたことが伝えられていました。

火曜日ドル建て金相場は、前日の1%近い急落からトロイオンスあたり1250ドルを超えて一時上昇するなど、下げ幅を大分取り戻すこととなりました。

しかし、同日ドラギECB総裁が「ユーロ圏のインフレへの逆風は一時的」と経済への楽天的なコメントを述べたことから、ユーロが0.9%上昇し、ユーロ建て金相場は、今年再低値まで押し下げることとなりました。

水曜日金相場は前日の上げ基調を受け継ぎ、緩やかに上昇していました。

同日は前日のドラギECB総裁のタカ派的コメントに続き、カーニーBOE総裁の「利上げを『向こう数カ月』以内に討議する公算」というコメントが伝えられ、ポンドが強含んだことで、ポンド建て金相場が一月ぶりの低い水準へ下落することとなりました。

木曜日ドル建て金相場は、トロイオンス1240ドルまで一時下げ、火・水曜日の上げ幅をほぼ失った後、多少戻し終えることとなりました。

これは、今週ドラギ欧州中央銀行総裁、カーニー・イングランド銀行総裁が相次いでタカ派的コメントを述べたことから、主要中央銀行が金融引締めへと向かう観測が市場全体に広がり、米、ドイツ長期国債の利回り等が上昇していたこと等が要因となりました。

なお、同日は米第1四半期GDPが予想の1.2%を上回り1.4%となっていたことも押し下げる要因となりました。

金曜日金相場は下落し、ドル建てにおいて 月間で1.9%減と今年初の月間の下げとなりました。そして、ユーロにおいては月間で3.3%下落となっています。

同日の下げは、今週の世界主要中央銀行の金融引締め観測の広がりに加え、米国個人所得、シカゴ購買部景気指数とミシガン大学消費者信頼感指数が共に予想を上回っていた事なども要因となった模様です。

ちなみに年初からの価格の動きを見てみると、米国ドルは対主要通貨7.1%下げていることからドル建て金相場は8%上昇しています。そして、円建てでは3.3%、ポンド建てでは2.8%上げていますが、ユーロでは0.5%下げています。

その他の市場のニュース

  • 最新のコメックス金先物・オプションの資金運用業者のネットロングポジションは、FOMC後のタカ派的コメントで金相場が下落していた先週火曜日に、3分の1を失い、過去10年間の平均を下回っていたこと。このように過去10年間の平均を下回ったのは、2017年の25週中17週目。
  • コメックスの銀先物・オプションの資金運用業者のネットロングポジションは、先週火曜日に金同様減少し、2016年2月以来の低い水準となっていたこと。しかし、10年平均は11%上回っています。
  • 金ETFの最大銘柄SPDRゴールドシェアの残高は、先週一週間で1.5トン増量していたこと。

ブリオンボールトニュース

英国の主要日刊紙テレグラフが、今週月曜日の180万オンス(約56トン)の大口売りが出されて、価格が急落したことをレポートし、金の価格と購入方法についてまとめ、ブリオンボールトのオンラインの金投資会社の最大手として紹介していました。

また、英国大衆紙のMirrorも今週月曜日の金価格の急落がなぜ起きたのかについて記事をまとめ、ブリオンボールトのチャートを引用しています。

この記事では、この急落は大規模な売り注文によって引き起こされたとし、これが単なる一人のジュニアトレーダーのミスだったのか、コンピュータプログラムが引き起こしたのか、意図されたものだったのかなどと、異なるシナリオでその背景を考察しています。

今週の市場分析ページには下記の記事が掲載されました。

ロンドン便り

今週のニュースレターも日本からお届けしています。そこで、本日は今週水曜日に私が金の業界の方々をお招きして行った弊社のグループ企業James Eadieブランドのウィスキーティスティングについてお届けします。

弊社ブリオンボールトの親会社Galmarley Ltdは、2015年にウィスキーの投資会社ウィスキー・インベスト・ダィレクトを設立しました。そして、昨年はJames Eadieというスコッチ・ウィスキーを製造販売する会社もグループ企業として設立していました。

James Eadieというブランドは1854年に弊社ウィスキー・インベスト・ダィレクトの共同設立者でCEOのRupert Patrickの曽祖父が設立した会社で、その品質の高さから高い評価を得ながらも、多くのスコッチウィスキーのブランドが淘汰されたように、大手ウィスキー会社に1900年代後半に買収され、このブランドは休眠していたのでした。

このブランドをRupertは再度立ち上げ、シングルモルトを専門とした厳選されたウィスキーの販売を昨年から始めたのでした。そして、今年10月からは日本での販売も始まるために、私が帰国時にこのブランドの異なる蒸溜所で作られた6種類のシングルモルトをお持ちして、日本の金の業界でご活躍されている20名の方々にお試しいただきました。

今回お持ちしたシングルモルトは、シングルカスク(一つの樽から製造されたもの)、スモールバッチ(2つから4つの樽のみから製造されたもの)など、数に限りのあるものばかりですが、その蒸溜所の特色やそのウィスキーがシェリー樽(シェリーが保管されていた樽)、バーボン樽(アメリカンバーボン)で醸造されたものに応じて大きく風味と香りが異なることもお試しいただきました。James Eadieは人口着色もしていませんので、色合いの違いも下記の写真からもご覧にいただけます。

最後に参加された方々にお好きなウィスキーを2種類選んでいただきましたところ、アイラ島の蒸溜所カリラ(Caol Ila)8年物のスモーキーなフレーバーのシングルモルトウィスキーが一番人気となりましたが、その他のシングルモルトも甲乙つけがたいとお話しいただくなど、喜んでいただけました。

James Eadieの日本での販売が開始されましたら、別途皆様にもご紹介させていただきます。

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ホワイトハウス佐藤敦子は、オンライン金地金取引・所有サービスを一般投資家へ提供する、世界でも有数の英国企業ブリオンボールトの日本市場の責任者として、セールス、マーケティング及び顧客サポート全般を行うと共に、市場分析ページの記事執筆および編集を担当。 現職以前には、英国大手金融ソフトウェア会社の日本支社で、マーケティングマネージャーとして、金融派生商品取引のためのフロント及びバックオフィスソフトウェアのセールス及びマーケティングを統括。

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