金市場ニュース

ニュースレター(4月14日)1284.18ドル:地政学リスクの高まりで金は上昇

先週のニュースレターは技術的な問題とイースター休暇などもあり、遅れて配信することになり失礼いたしました。

なお、私は今週も日本に滞在していますので、恐縮ですがロンドン便りはお休みをさせていただきます。

週間市場ウォッチ

先週木曜日(金曜日14日が英国は祝日)のLBMA金価格のPM価格はトロイオンスあたり1284.18ドルと前週金曜日の同価格から1.4%上昇していました。

先週木曜日(金曜日は祝日であったことから)の LBMA金価格 のPM価格はトロイオンスあたり1284.18ドルと前週金曜日の同価格から1.4%上昇していました。

週明け月曜日10日の金相場は前週後半の上げもあり、一時利益確定の売りが膨らんだものの、その後地政学リスクを意識した買いでその下げを取り戻しましたが、全般狭いレンジでの取引となりました。

同日は 寄港先のシンガポールからオーストラリアに向かっていた米原子力空母カールビンソンが急遽北上を命じられて朝鮮半島近海に向け航行中と伝えられていました。

火曜日は、地政学リスクの高まりから安全資産需要が高まり、金が日本円共に5ヶ月ぶりの水準へ上昇し、米国債の利回りが下げることとなりました。また、欧米株価は下げ、VIX(恐怖指数)はトランプ大統領選出以来の高さへと上昇することとなりました。

なお、この地政学リスクは、シリアや北朝鮮に関わるもので、同日はトランプ大統領の「中国の協力がなければ北朝鮮問題は中国抜きで解決する」というコメントや、海上自衛隊が、朝鮮半島の近海に向けて航行中の米空母カールビンソンと共同訓練を検討していることなどが伝えられる中、高まっていました。

水曜日金相場は、前日のリスクオフ傾向が継続する中、米国債同様に金の安全資産としての需要は根強く、前日の水準のトロイオンスあたり1275ドルを保持することとなりました。

同日は、ロシアのプーチン大統領と米ティラーソン国務長官の会談が予定されていた事から、市場は注目していましたが、その間ボラティリティを表すVIX(恐怖指数)は4.4%上昇し、4月7日以来22%上昇と人々のリスクへの懸念が高いことを示していました。

また、同日ニューヨーク時間午後にウォール・ストリート・ジャーナルのインタビューでトランプ大統領の「ドルが強すぎている。」と述べたことが伝わり、ドルが弱含み、日本円が強含むと共に金は上昇することとなりました。

トランプ大統領はまたこのインタビューでイエレンFRB議長に関して質問を受けたことに絡み「金利が引き続き低水準にあることを望む」ともコメントしたことが伝えられたことから米国債の利回りが下落し、これも金を押し上げる要因となりました。

木曜日金相場は、前日の上昇基調を受け継ぎ、5ヶ月ぶりの高水準のトロイオンスあたり1288ドルへ一時上昇した後に1284ドルへと下げたものの堅調な動きを見せることとなりました。

また同日はニューヨーク時間に米軍が最大級の破壊力を持つ大規模爆風爆弾(MOAB)を投下して、「イスラム国」の施設破壊の目的でアフガニスタンを空爆したことが伝えられ、米株価が終了間際に下落するなどリスクオフとなっていました。

そして、同日朝鮮人民軍総参謀部が、トランプ米政権の「軍事的挑発」が危険な段階に至ったと非難する報道官談話を発表し、「挑発を超強硬対応で粉砕する」と在日米軍基地などへの報復を警告するなど、朝鮮半島の緊張も高まり、日本を含むアジア株も下げていました。

金曜日は日本を除き市場がイースター休暇で休場となる中、この週の上げを多少戻したものの、狭いレンジでの取引となりました。なお、英国を含む欧州は月曜日までの4連休となっていました。

15日は金日成(キム・イルソン)主席生誕105年で25日は朝鮮人民軍創建85年であることからも、4月中に核実験やICBM発射などの挑発を行う可能性がこの時点で既に懸念されていました。

実際に北朝鮮は日本時間16日午前中に、 弾道ミサイル1発を発射しましたが、直後に爆発したと伝えられています。

その他の市場のニュース


  • 先週の火曜日11日のコメックス金先物・オプションの資金運用業者のネットロングポジションは、前週比21%増加し、4週連続で増加していたこと。そしてその残高の量はトランプ大統領が選出されて以来の高いものとなっていたこと。

  • コメックス銀先物・オプションの資金運用業者のネットロングポジションは、3週連続で上昇し、史上最高値となっていたこと。

  • SPDRゴールドシェアは、先週一週間(10日から13日)で12.4トン増加し848.9トンと昨年12月14日以来の高い水準となっていたこと。

ブリオンボールトニュース

CNBCのMoney Control番組 で金相場の先行きをブリオンボールトのリサーチ主任エィドリアン・アッシュがインタビューを受け答えています。

ここでエィドリアンは、先週火曜日の段階では金相場は200日移動平均線の1258ドルが上値となっているということ。これは、前週の価格の上昇で利益確定の売りなどがでていることからとしています。それは、銀のETFやブリオンボールトの顧客の中でも見られる傾向であることと説明しています。

ロンドン便り

今週はお休みをさせていただきます。

ホワイトハウス佐藤敦子は、オンライン金地金取引・所有サービスを一般投資家へ提供する、世界でも有数の英国企業ブリオンボールトの日本市場の責任者として、セールス、マーケティング及び顧客サポート全般を行うと共に、市場分析ページの記事執筆および編集を担当。 現職以前には、英国大手金融ソフトウェア会社の日本支社で、マーケティングマネージャーとして、金融派生商品取引のためのフロント及びバックオフィスソフトウェアのセールス及びマーケティングを統括。

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