金市場ニュース

ニュースレター(3月24日)1221ドル FRB関係者のタカ派的コメントと感謝祭の休暇前の利益確定で下落

さて、英国は明日からイースターの休暇で4連休となりますので、一日早くニュースレターをお届けします。

週間市場ウォッチ

今週金曜日のLBMA金価格のPM価格は1221ドルと、前週同価格から2.5%下げています。

週明け月曜日に金相場は、ドルがFOMC後の5ヶ月ぶりの安値から戻す中、先週末終値から多少下げたものの、狭いレンジの取引となりました。そのような中、同日発表の米中古住宅販売件数は、予想と前回を下回り、3ヶ月ぶりの減少で、昨年11月以来の低水準となりました。

火曜日の金相場は、ロンドン時間7時前にベルギーブリュッセル空港でのテロが伝えられ、その1時間後に地下鉄でのテロも伝えられる中、トロイオンスあたり10ドルほど上昇しましたが、市場が落ち着きを取り戻す中、その上げを失うこととなりました。

水曜日金相場は、前日のベルギー・ブリュッセルのテロによるリスクオフ傾向も落ち着き、通常の市場に戻る中、イースター休暇を前に、ポジション整理等の利益確定の売りが先行し下落することとなりました。

またそのような中、ブラード・セントルイス連銀総裁の「FOMCが4月に動く可能性がある」、「市場は当局予想よりもハト派的」というコメントが伝わったことも、下げ幅を広げる要因となりました。

本日木曜日は、明日からの4連休前で既に薄商いの中、狭いレンジでの取引となっています。

その他の市場のニュース


  • LBMA銀価格が1月下旬に起きた問題から、第3者機関の「改良」提案を受けたこと。この詳細に関しては、来週まとめて市場分析ページに掲載します。

ブリオンボールトニュース

金銀比価(金と銀価格の比率)が、歴史的平均値の5倍以上となっていることから、「金銀比価が銀の上昇の可能性を示す」という、主要米経済サイトMarketWatchの記事で、ブリオンボールトのリサーチ主任エィドリアン・アッシュのコメントが取り上げられました。

ここでは、金銀比価が5年前に35へと下げた後に、昨今金融危機以来の高い水準に達し、現在は79となっていることが紹介され、エィドリアンは、「より高 い金属(金)が、値が抑えられている金属(銀)に対し下げる可能性がある。」と述べ、「(インフレ)は、金よりも銀のために良く働く。主要中央銀行が、消 費者の生活費を引き上げる政策を進めている中、これらの金属はインフレヘッジとして使われるだろう。」とコメントしています。

今週の市場分析ページには下記の記事が掲載されました。

ロンドン便り

今週は英国でも、火曜日22日のベルギー・ブリュッセルで発生した同時テロについて広く伝えています。

ロンドンは2005年7月7日に、英国で生まれて育ったアルカイダ系の人々によって同時テロが行われ、56人が死亡する事件が発生しています。そし て、昨年11月にはパリの同時テロで130名が死亡していることからも、自国の首都が無差別テロによって攻撃されるというショックは、10年を過ぎた今で も記憶には新しいものがあります。

そのような中、英国の一部の人々の英国在住イスラム教信者の方への懸念を表すようなニュースも本日主要メディアで伝えられています。それは、「イスラム教徒の女性にブリュッセル事件のことを路上で問い詰めた」とツィートをしたという、ロンドン在住の英国男性が逮捕されたというものです。

しかし多くの人々は、ベルギーの人々の心に寄り添うためにも、昨夜はパリの同時テロの時のように、ロンドンの主要名所がベルギー国旗の色にライトアップされている前で祈り、今夜はトラファルガースクエアで平和集会も行われる予定となっています。

日本人のお二人の方も今回同時テロに巻き込まれたとのことですが、英国でも未だ行方が分からない方がお一人いらっしゃいます。

明日から始まるイースターの休暇は、欧米では家族が集うクリスマスに次ぐ大きな祭日ですが、ベルギーの人々、そして今回のテロに巻き込まれた方達にとっては、辛い週末となってしまったことでしょう。

ブリュッセルの同時テロの犠牲者の方々のご冥福を心からお祈りします。そして、負傷者の方々や今回の事件に何らかの形で巻き込まれ、心に傷を負った方々の一日も早い快復をお祈りいたします。

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