ニュースレター(22/07/2011)金価格1602ドル
週間市場ウォッチ
本日金価格は、ロンドンPM FIXがトロイオンスあたり1602ドルと先週末から0.9%上げました。
今週金価格はドル建てでトロイオンスあたり1600ドルを超え、史上最高値を更新しました。また、ポンド建てでもトロイオンスあたり1000ポンドを超え、1143ユーロと共に史上最高値を更新しました。
金価格は、今週初旬ユーロ圏のソブリンリスクへの懸念の高まり、また、米国の債務上限を引き上げる法案をめぐるオバマ政権と野党共和党の話し合いの混迷により最高値を更新し続けていましたが、昨日行われたEU首脳によるギリシャへの財政支援が合意され、また米国の債務問題をめぐる話し合いが進展するという期待感が市場に広がり、20日には利益確定売りなどで、トロイオンスあたり1583ドルまで下げていました。
そのような中、20日に発表された米国経済指標の6月中古住宅販売件数が、予想を下回る前月比より減少の477万戸となったことからも米国景気の先行き懸念より金は買われ、21日には米国格付け会社S&Pが米国債の格付けを3ヶ月以内に引き下げる確率を50%と発表したために、金が買われ再び価格は上げることとなりました。
その後、昨夜にはEU首脳が総額1090億ユーロのギリシャへの第2次支援に合意したことから金が売られることとなりました。
しかしながら、この合意内容には民間投資家の支援参加も含まれており、それは、保有するギリシャ債をより長い期間で低金利の債権と交換するなどの形であるため、米国格付け会社フィッチは、「制限的破綻(restricted default)」と見なされるだろうという声明を、本日発表しています。
また、ギリシャ破綻は今回の支援で乗り切ったものの、米国の債務上限引き上げ合意に至るまでは、市場はその動きを注意深く見守ることになりそうです。
本日米国においては、8月2日の期限に向けて債務交渉が続けられており、財政赤字今後10年間で削減(最大3兆ドル/約236兆円)する方向で調整に入ったことが伝えられています。また、上院においては、共和党が主導する下院を今週火曜日通過した法案が否決されました。この法案は現実的なものではないものの、「Cut, Cap and Balance(赤字削減、債務上限設定、バランス)」」と呼ぶ、共和党が理想とする財政政策を表すものでした。
BullionVaultニュース
先週から今週にかけて、金価格が史上最高値を更新する中、弊社および弊社リサーチ主任エィドリアン・アッシュの市場分析が主要メディアで数多く取り上げられました。その日本語の概要は来週弊社ウェブサイトに掲載いたしますが、下記にその概要と原文(英語)のリンクを添付いたします。
- MarketWatch(米国の金融経済のニュースサイト) 金と銀のレシオについて 弊社リサーチ主任の金銀レシオについての分析が取り上げられました。
- ダウ・ジョーンズ/ウォールストリートジャーナル 破綻の憂慮が金価格を1600ドルに押し上げる 弊社リサーチ主任の価格高騰の背景の分析が取り上げられました。
- テレグラフ(英国主要日刊紙) 金価格が更なるピークを迎える 弊社リサーチ主任の価格高騰の背景の分析が取り上げられました。
- FT Money(ファイナンシャルタイムズの投資関連セクション) 金にすがる世界の人々 弊社リサーチ主任のエィドリアン・アッシュのBBCにおけるインタビューについてコメントされています。
- BBCラジオ4「Today」番組 破綻と通貨価値低下への憂慮から金が史上最高値を更新 弊社リサーチ主任がBBCラジオ4の主力番組でインタビューを受けました。(このインタビューは残念ながらBBCがストライキをしていたためにサイト上では公開されていません。)
今週弊社市場分析ページには、初心者にも分りやすい金のブログとして、ワールドゴールドカウンシル日韓地域代表豊島逸夫氏にも推薦されている、「はじめての金読本」において、古典落語「千両みかん」に絡めて、金の価格をどう見るべきかを問いかけている「金と千両みかん」が掲載されました。
なお、今週の主要経済指標の結果と来週予定される主要経済指標のリストは下記のリンクでご覧いただけます。
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