ニュースレター(2013年4月19日)1405.50ドル 30年来の金価格の暴落中、実需が高まる
週間市場ウォッチ
今週金曜日のPM Fix価格は、トロイオンスあたり1405.5ドルと前週同価格から8.5%の下げとなっています。これは、2008年10月以来の一週間の最大の下げ幅となりました。
今週月曜日、金価格は前週の急落を受けさらに暴落と言える下げ幅となりました。この下げで、現物金価格はトロイオンスあたり1490ドルから1348ドルまで下げ、9.5%の下げとなりました。これは、過去2年間で最も低い水準で、12%を下げた1983年以来の下げ幅となります。
これは、パニック的な売りが続いたためであり、ストップロスが発動して下げる中、新たなストップロスが発動し、ポジションを保有することが困難な状況になった投資家が売却を進めたことなどからです。
その背景としては、株式市場が最高値を更新する中、金ETFや先物といった金市場からファンドの資金の流出が続いていたこと、米国中央銀行FRBの議事録が、早期の量的緩和終焉の観測を広げたこと、キプロスが金準備を売却する計画が伝えられ、他のポルトガルやイタリアの金準備が売却される懸念が広がっていたこと、その中で、金需要国として世界第2の中国のGDPが同日発表され、その経済がスローダウンしていることが示唆されたことがきっかけとなったとも言われています。
翌火曜日は、市場は落ち着きを取り戻す中、緩やかに戻すこととなりました。アジアにおける現物需要の高さも報告される中、金ETFの最大銘柄SPDRゴールドシェアは前日4.2トンに続き8.4トン残高を下げていることが明らかとなりました。
水曜日は狭いレンジの取引となり、木曜日は、アジア時間でまとまった売りが出され価格は1350ドルまで急落しましたが、その後緩やかに戻し、ロンドンとニューヨーク時間でさらに上昇し現物価格は1390ドルまで戻しました。まとまった売りは、ファンドのものですが、アジアのみならず欧米でも現物需要は高まっていることが伝えられているため、これらが価格を押し上げている模様です。
金曜日は、アジア時間にトロイオンスあたり20ドルほど上げましたが、ロンドン時間に緩やかに戻すこととなり、ロンドン時間午後3時半の時点で、その上げ幅を失い1401ドルで推移しています。
市場のニュース
- 米国イーグル金貨の販売量が今週初め2日間で77,000オンスと記録的の数値となったこと。ちなみに、3月は、1ヶ月間で62,000オンス。
- 日本における金ETFの金の果実の出来高が、1日平均52万9081株と急増。前週の1日平均は11万9963株。
- 高島屋が金専門店を19日に開店したとのこと。
ブリオンボールトニュース
今週ゴールド関連の情報を集めたゴールドニュースチャンネルが、昨年Tokyoゴールドフェスティバル を主催したキャピタル・エフ社から新たにローンチされました。ここでは、ブリオンボールトのリアルタイムチャートや分析も掲載されています。現在キャン ペーン中で、このサイトで無料会員の登録を行なうと、抽選で金貨があたります。よろしければ、下記のリンクでご覧ください。
また、弊社リサーチ主任エィドリアン・アッシュと米国市場責任者ミゲル・サンタイア-ペレスは金価格暴落を受けて、数々の主要メディアのインタビューを受けました。それぞれ記事全文(英語)は下記リンクでご覧いただけます。
BBCラジオ・ドライブタイム(1時間36分まで早送りください)
また、金価格が暴落する中、米国の金貨の販売量が急増したことが伝えられているロイターの記事で、ブリオンボールトにおける月曜日の取引量が通常の6倍であり、新規口座開設数が50%増であったこともレポートされています。
今週市場分析ページには、下記の記事が掲載されました。
- ブリオンボールトのチーフ・エコノミストのベン・トレィトアの「金市場のファンダメンタルの変化について」
- ブリオンボールトリサーチ部門の「金の価値1兆ドルが一日で失われる」
- スタンダードバンク東京支店長の池水雄一氏の「金、大暴落!」
また、今週の主要経済指標の結果と解説は、下記のリンクでご覧いただけます。
ロンドン便り
英国からのニュースは、サッチャー元首相の葬儀が17日セント・ポール寺院で行なわれたことです。ここでは、予定通り国葬に準じた扱いで、エリザベス女王とキャメロン首相、日本の森喜朗元首相を含む各国要人2000人以上が参列し、しめやかに執り行われました。当初懸念されていた、サッチャー元首相への抗議デモは、静かに背を向けるという形で行なわれ、英国の言論の自由という文化の成熟さを思わせるものとなりました。
また、今週のボストンマラソンでの爆破事件などから、セキュリティーも厳重なものとなりましたが、この点においても問題なく執り行われ、ロンドン市民を安堵させました。
しかし、今週日曜日はロンドンマラソンが行なわれます。私の友人達も出走する予定ですが、既に主催者側から、ボストンマラソンの犠牲者への黙祷がレース前に行なわれること、そして出走者全てに、当日着用できるように黒のリボンが配布されることが伝えられています。
出走者と共に、私も観客の一人として、ボストンマラソンの犠牲者の冥福を祈り、負傷者やそのご家族が一日も早く快復することを当日も祈りたいと思います。
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