ニュースレター(2月6日)1241ドル 米雇用統計が予想を上回り、金相場急落
週間市場ウォッチ
今週金曜日のPM Fix金価格は、トロイオンスあたり1241ドルと、前週同価格から2.5%下げています。
週明け月曜日の金相場は前週金曜日の上げの反発、また利益確定で緩やかに下げていましたが、ロンドン時間午後に発表された米国ISM製造業景況指数が予想 と前回を下回ったことから、午前中の下げ幅をほぼ戻したものの、ニューヨーク時間外に再び押し下げられることとなりました。
翌火曜日は、ロンドン 時間にトロイオンスあたり25ドルほど大きく下落しました。これは、ギリシャのチプラス新政権が、債務減免から一転し、欧州連合(EU)などとの金融支援 で本格的な交渉を始める見通しとなったことなどが好感され、また、同日原油価格が戻してたことなどからも、欧米株式が上昇していることなどが要因となりま した。
水曜日は、ロンドン時間に中国人民銀行が市中の銀行に義務付ける預金準備率の 引き下げ(0.5%引き下げ)を発表したことから、金相場は上昇しましたが、ロンドン時間昼過ぎに発表されたISM(供給管理組合)非製造業景況指数が、 市場予想を上回る結果となったことをきっかけに、売りが膨らむこととなりました。
しかし、その後ニューヨーク時間午後4時頃に、欧州中央銀行(ECB)が、ギリシャ救済に伴う公約を順守する同国政府の姿勢に懸念が生じたことを理由に、 ギリシャ国債に対する適格担保ルールの適用除外を停止することを決めたと発表したことから、金相場が再び上昇することとなりました。
木曜日金相場は、米新規失業保険申請件数が予想を下回ったために多少下げたものの、翌日に米国雇用統計があることから狭いレンジでの取引となりました。
金曜日は、米雇用統計が発表され、1月非農業部門雇用者数は、257,000人と予想の 234,000人を上回り、前回数値は252,000人から上方修正され329,000人となり、11月から3ヶ月間の増加幅は過去17年間で最大となっ たことから、金はトロイオンスあたり15ドルほど即座に下げ、その後も下げ続け、現在ロンドン時間午後5時前に1232ドルを推移しています。
なお、失業率は5.7%と前回と予想の5.6%を上回ることとなりました。
その他市場のニュース
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2014年の金消費量は、2013年一位となった中国を抜きインドが世界一となったこと。 -
中国の金の需要は2014年に、史上最高を記録した前年比25%減の886トンとなったことが明らかとなったこと。 -
SPDRゴールドシェアの残高が過去3週間で10日間増加したこと。これは、過去に2008年10月のリーマン・ショック時、2009年2月のFED量的緩和開始による株価低迷時、2010年5月のギリシャ危機の時のみに見られた減少です。
ブリオンボールトニュース
今週発表された、ブリオンボールトが毎月月初にまとめている金投資家インデックスの1月数値が、過去5年間で最も低い水準となったことが、ブルームバーグで取り上げられています。
この日本語のプレスリリースは、金とゴールドの情報を日本語で網羅したゴールドニュースサイトでも取り上げられています。
今週の主要経済指標の結果は、下記のリンクでご覧いただけます。
ロンドン便り
今週のロンドン便りでは、本日英国主要メディアがトップストーリの一つとして伝えている、英国のテニスプレイヤーのアンディ・マレー氏の結婚式の日取りが決まったというおめでたい話題をお届けしましょう。
アン ディ・マレー氏は、英国の人々が熱望していたウィンブルドン・テニストーナメントでの英国人による優勝を77年ぶりに2013年に達成し、2012年ロン ドンオリンピックでも金メダルを獲得したことから、英国の人々にとっては英国を代表するスポーツ選手という存在です。
そして、アンディ・マレー氏の婚約者であるキム・シアーズ嬢は、常にコートサイドでマレー氏をサポートしていることから、英国のファンにとってはすっかり馴染みのある人となっているようです。
先日のオーストラリアオープンでは、マレー氏の試合中に思わず力が入って、Swear wordと呼ばれている罵りの言葉を発したところを撮影されてメディアが伝えたところ、その翌日に「Parental Advisory Explicit Content(親への勧告 - 露骨な内容)」という映画や音楽の倫理委員会が使う言葉が書かれたTシャツを来て、自分自身が倫理委員会で禁止されている内容であると、冗談で応じたこと から、メディアに振り回せれることのない、その機転が好感を呼んでいました。
常に人々の目にさらされているこのカップルが、10年越しの交際を経て結婚するということで、まるでロイヤルカップルの結婚のように、英国メディアは伝えています。
今年4月11日の結婚式もまた、メディアの報道合戦で大いに賑わうことになるのでしょう。