ニュースレター(17/06/2011)金価格1537.50ドル
週間市場ウォッチ
本日金価格は、ロンドンPM FIXがトロイオンスあたり1537.50ドルと先週末より0.5%上げています。
今週もまた、ギリシャ情勢と米国経済の先行きを表す経済指標に市場が大きく反応する一週間となりました。
週初めは、先週石油輸出機構(OPEC)総会が決裂したことを受けて買われましたが、月曜日にはサウジアラビアが増産することを発表したことから、原油が売られ金も売られました。
14日には、中国の消費者物価指数が発表され、5.5%と3年ぶりの高さとなりました。それを受け、人民銀行が金融引き締めの一環として、今年4度目の引き上げを発表し、預金準備率を50bp引き上げ21.5%ととしました。
また、同日発表された米国経済指標の5月小売売上高は、前月比-0.2%と事前予想を多少上回ったことなどから、金が再び売られました。
その後、同日行われていた欧州中央銀行を含むギリシャ支援の話し合いが合意に至らなかったことやギリシャにおけるゼネスト、パパンドレウギリシャ首相の政権運営力が疑問視されるなど、ギリシャ懸念が高まり、金価格が大きく上げました。
米格付け会社スダンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、ギリシャの長期国債格付けを3段階引き下げ、世界で最も低い「CCC」とし、同国格付け会社ムーディーズは、ギリシャ投資の比率の高さから、BNPパリバ、ソシエテ・ジェネラル、クレディ・アグリコルの3行の格付けを引き下げ方向で見直すと発表したことからも市場の懸念を深めた模様です。
15日は、引き続きギリシャ破綻への懸念からユーロが売られユーロ建て金価格は大きく上げました。その後、米国で発表された6月ニューヨーク連銀製造景況指数が予想を大きく下回り、翌日16日に発表された6月フィラデルフィア連銀景況指数も予想を下回り、米国景気の停滞の懸念が再浮上しました。
本日は、ギリシャ支援について、ドイツのメルケル首相とフランスのサルコジ大統領は結束して取り組むことを記者会見で表明しました。これにより、ユーロが対ドルで上げ、株式市場も上げることなりました。
金価格は、ポンド建てで市場最高値を付け、英国時間14:30にドル建てで大きく上げました。これは、金曜日PM Fixがつけられる前のボラティリティに加え、クアドプル・ウォッチング*のボラティリティが重なり、不透明な米国経済の先行きやギリシャ情勢から「安全資産」としての金が買われ、価格が動いた模様です。
今週の主要経済指標は下記のようになります。
|
日付 |
内容 |
前回 |
予想 |
結果 |
|
14日 |
英国5月消費者物価指数(前年比) |
+4.5% |
+4.5% |
+4.5% |
|
|
米国5月生産者物価指数(前年比) |
+6.8% |
+6.6% |
+7.3% |
|
|
中国5月消費者物価指数(CPI) |
+5.3% |
- |
+5.5% |
|
|
中国5月鉱工業生産(前年比) |
+17.4% |
+13.2% |
+13.3% |
|
15日 |
米国5月消費者物価指数(前年比) |
+3.2% |
+3.4% |
+3.6% |
|
|
米国6月ニューヨーク連銀製造業景気指数 |
11.8 |
12.00 |
-7.79 |
|
16日 |
英国5月小売売上高指数(前月比) |
+1.2% |
-0.6% |
-1.6% |
|
|
米国 6/11までの週の新規失業保険申請件数 |
43万件 |
42.0万件 |
41.4万件 |
|
|
米国6月フィラデルフィア連銀景況指数 |
3.9 |
7.0 |
-7.7 |
|
17日 |
米国6月ミシガン大消費者信頼感指数 |
74.0 |
74.3 |
71.8 |
|
|
米国5月景気先行指数 |
-0.4% |
+0.3% |
+0.8% |
*Quadruple Watching Hoursとは、3ヶ月に一度、第三金曜日にある、Stock Index FuturesとStock Index OptionsとStock Options及びSingle Stock Futuresが同時に満期となることから、価格の変動が大きくなりやすい日のことです。
BullionVaultニュース
今週16日に、ファイナンシャルタイムズ系列のFT Adviserで、先週ロイターで取り上げられたように、金融大手Skandiaで取締役を務めたSteve Kowalがブリオンボールトのシニアスタッフとして新たなビジネス展開を担うことが取り上げられました。全文(英語)はこちらでご覧いただけます。
https://s3-eu-west-1.amazonaws.com/
今週市場分析ページには下記の記事が掲載されました。それぞれの記事は、下記のリンクでご覧いただけます。
- 弊社リサーチ主任エィドリアン・アッシュによる「ユーロ圏の中央銀行が金購入へ方向転換」
- スタンダードバンク東京支店長池水雄一氏による「取引証拠金(マージン)と相場の動き」
- 初心者にも分りやすい金のブログ「はじめての金読本」より「インドと中国の金自由化インパクト」
同ページ金市場の需要/供給欄には、「新興国中央銀行が金購入を継続」が掲載されました。
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