ニュースレター(17/02/2012)1723ドル
週間市場ウォッチ
本日金価格は、ロンドンPM Fixがトロイオンスあたり1723ドルと、先週金曜日のロンドンPM Fixから0.6%下げています。
週明け月曜日13日は、英国時間日曜日夜にギリシャ議会が緊縮財政法案可決されたことが好感し、ユーロが上げ、株式市場と共に金も上げることとなりました。しかし、その後ユーロが下げ、金も戻すこととなりました。
先週のニュースレターでも述べたように、緊縮財政法案が可決されるのは、支援実施の条件の一つに過ぎないため、他の条件が満たされることによる、15日に欧州財務相会合での支援実施同意を市場は見守ることとなりました。
14日は、ギリシャ第2次支援策実施について話し合われる欧州財務相会合が20日へ延期されることが伝えられ、また、米国小売売上高が予想を下回り、ユーロが対ドル下げ、金も下げることとなりました。
15日は、中国人民銀行の周小川総裁が同日の講演で、外貨準備の運用で、ユーロの比率を下げていないことを明らかにし、投資拡大を通じてユーロを支えていく姿勢を強調したことから、市場は好感し、ユーロが対ドル上げると共に、金も上げました。その後、来週20日に控える欧州財務相会合においても、ギリシャ第2次支援実施が同意されない可能性がでてきたため、ユーロと共に金も下げることとなりました。
また、イラン核開発問題への懸念の高まりもドル高を進め、金を下げる要因となった模様です。
16日は、ムーディーズがユーロ圏の銀行の格下げを行う可能性があることが伝えられ、ユーロ圏銀行株を含む株式が売られ、金も下げることとなりました。しかし、イギリス時間午後には、ギリシャの第2次支援実施が20日に行われる可能性が高まったという報道と、同日発表された米国経済指標の前週新規失業保険申請件数と1月住宅着工件数もそれぞれ経済回復を示唆するものとなったので、株式が戻し、金も戻すこととなりました。
17日は、前日に続きギリシャの第2次支援実施へ楽観論が高まる中、金価格は緩やかに上げることとなりました。しかし、ロンドン時間午後に入り、翌週月曜日が米国の祝日であることなどから、リスクオフモードに入ったようで、価格を下げることとなりました。
今週の金市場ニュースは、下記のようになります。
14日に、日本銀行が金融政策決定会合で、資産買い入れ基金の増額による追加緩和策を決定したことを発表しました。この規模は、従来の55兆円から65兆円に10兆円引き上げるというものです。
米国格付け会社ムーディーズが、英国とオーストリアの格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に下げ、イタリアなどのユーロ圏6カ国の格付けも1~2段階引き下げました。ちなみに、米国格付け会社S&Pは、既に1月に、フランスやオーストラリアをトリプルAから引き下げています。
15日発表された米証券取引委員会において登録されているファンドの運用資産の開示情報で、ポールソン&カンパニーが2011年第4四半期に金ETFの持ち高を15%削減していたことが明らかとなった。この詳細は、「著名ヘッジファンドが損失の穴埋めに金EFT持ち高を削減」をご覧ください。
16日には、欧州中央銀行(ECB)が保有ギリシャ国債を新規発行される国債と交換するということが、ブルームバーグで伝えられました。この規模は500億ユーロ(約5兆1600億円)。ここで得た利益は、ギリシャ支援に使うとのこと。しかし、この交換する新規国債は、民間金融機関が求められているギリシャ債務削減の対象にはならないとのこと。
同日にワールドゴールドカウンシルが最新金需要レポートを発表しました。その詳細は、「中国が2012年に最大金市場となることを予想」をご覧ください。
17日にファイナンシャルタイムズで、ワールドゴールドカウンシルのマネージングダィレクターのMarcus Grubb氏が中国中央銀行が、昨年第4四半期に金を購入した可能性があると述べたことが取り上げられています。これは、昨年同期の香港から中国への輸入量と同国産出量の合算量が、今週ワールドゴールドカウンシルによって発表された同国同期需要量と大きな差があるため。
BullionVaultニュース
今週は、弊社代表取締役ポール・タスティンのコメントが、ダウジョーンズの「金現物がなぜ金先物や金現物に裏付けられているETFに勝るのか」という記事で取り上げられました。記事全文(英語)はこちらで。
http://news.tradingcharts.com/futures/7/3/173540537.html
また、エィドリアン・アッシュの「中国の金の輸入について」の記事が、投資関連記事で著名なForbesに掲載されました。この記事全文(英語)は、下記のリンクでご覧いただけます。
http://www.forbes.com/sites/greatspeculations/2012/02/17/chinas-gold-im…
今週弊社市場分析ページには、下記の記事が掲載されました。
- 弊社リサーチ研究員ベン・トレィノアによる「中国は金を買い続けるのか」
- スタンダードバンク東京支店長の「ロンドン・フィキシングの黎明(後編)」
- 金のブログ「はじめての金読本」より「近ごろ日本で目立つ動き」
- 弊社リサーチ部門による「世界初の人民元建て金ETFは低取引量で始まる」、「著名ヘッジファンドが損失の穴埋めに金ETF持ち高を削減」、「中国が2012年に最大金市場となることを予想」
今週の主要経済指標の結果及び解説は下記のリンクでご覧いただけます。
また、今週の市場解説のビデオは、下記のリンクでYouTubeのサイトでご覧いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=9ifMAgLlAuU&feature=youtu.be
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