インドの金購入が祝祭シーズンに急増の兆し
全インド宝飾商連盟(AIGJTF)は、インドの金の需要は、今後3ヶ月の間に15%~20%増加し、金輸入量が175トン~200トンに達すると予想している。ちなみに、昨年の同時期輸入量は、114トン。
30万を超える、インド国内の金地金・宝飾品店を代表する、全インド宝飾商連盟(AIGJTF)のダィレクターであるBechhraj Bamalwa氏は、「価格が良いタイミングで下落した」とブルームバーグにコメントしている。
金相場は、10月6日にトロイオンスあたり1183.24ドルと今年最低値を付けた。米連邦準備制度理事会が、米国経済の回復目的で導入していた金融の量的緩和終了を示唆し、過去2年間に金相場は28%下落している。また、金現物に裏付けられた金のETFの残高は、昨年12%減少し、130億ドルの価値を失っている。
今週火曜日のロンドン金値決め午後の価格は1250.75ドルに対し、インドの商品取引所(Multi Commodity Exchange of India)の先物は、10グラムあたり27,551ルピー(トロイオンスあたり1397ドル)となっている。
インドの金需要の急増の兆しは、インド商業省の予測によると、9月の金輸入額が37.5億ドルと前年比450%増となったことから明らかとなった。このように輸入額が急増したのは、金需要に応じる目的で宝飾店が在庫を増加させたことが要因とBamalwa氏はコメントしている。
インドの人々は、ディワーリー(ヒンズー教の灯明祭)とその後に訪れる結婚式シーズンに、金の宝飾品を嫁入り道具や贈答用として購入する。ワールド・ゴールド・カウンシルによると、今年の金の需要は850トン~950トンと、2013年の974.8トンよりも減少すると予想されている。5百万の結婚式が毎年執り行われるインドでは、毎年この時期に価格にかかわらず金の需要が急騰すると、ムンバイのRiddhisiddhi Bullions Ltd.のマネージング・ディレクターのPrithviraj Kothariは述べている。ちなみに、Kothari氏の予測によると、1つの結婚式で購入される金の平均量は200グラム。