インドの金の輸入関税が10%から引き下げられる計画
金の輸入関税を10%から引き下げた場合、金の輸入とそれによるルピーへの影響は、注意深く監視されるであろうと、情報を提供した関係者は述べている。
インド人民党(BJP)新政権関係者によると、インドの金の輸入関税は、引き下げられる計画であるとのこと。しかし、より重要な80:20規則の緩和に関しては、特に触れられていない。
10%の金輸入関税の細かな引き下げを予想し、「為替の状況は、次の引き下げが行われるまでに、最初の引き下げ後に注意深く監視されるであろう」という関係者のコメントがDNA紙で取り上げられている。
インドの下院に率いられた前政権は、2012年に数々の金輸入規制を導入し、金の輸入関税は10%に引き上げられ、金輸入のための信用貸しは禁止され、金貨の取引禁止となり、2013年に金の輸入会社は輸入分の5分の1を輸出しなければならないという、80:20規制が導入された。
これらの動きは、インドの経常収支悪化から、外為市場でかつて無いルピー安となっていた自国通貨を救うための政策だった。このために、インドへの正規の金輸入の門戸は、昨年夏に閉められていた。
公式には、経常収支赤字は、前会計年度の対GDP4.7%から1.7%へと縮小した。しかし、金の市場開発団体のワールド・ゴールド・カウンシルによると、その間にインドの「灰色の市場」と呼ばれている密輸量が250トンへと達したとのこと。そこで、密輸を減らし、「Hawala(地下金融組織)」を撲滅することが、インド人民党(BJP)の党首Narendra Modi氏の選挙の公約の要であった。
昨年夏に記録的高さに引き上げられた10%の金輸入関税率を、「2%から4%へと引き下げる可能性を模索している」とArun Jaitley氏の財務省内の、匿名の情報提供者の言葉をDNA紙は取り上げている。
「今後15日から20日以内に、この輸入関税が引き下げられる可能性がある。それは、(新たなインド人民党新政権の)予算が発表される前であることも考えられる。」と、インド地金宝飾品協会の会長のMohit Kamboj氏は述べている。
輸入関税引き下げとルピーの上昇は、「金価格を次の2ヶ月で大きく引き下げることとなるだろう。」とKamboj氏は同日答えている。
このインド地金宝飾品協会の会長の金価格が下落するというコメント(秋のディーワーリーまでに20%減)が、一部の人は卸売業者の需要を即座に下げた理由とし、「心地悪い状況」と、Minewebという専門サイトは呼んでいる。
小売店を利用する消費者は主要な店舗に戻りつつあるとEconomic Timesはレポートし、TataグループのTanishqブランドの旗艦店のセールス・マーケティング部門の副社長Sandeep Kuhalli氏の次の言葉を取り上げている。
「この2日間で金のキロバーのセールスが増加したことは疑いの余地がないことだ。」
インドの卸売価格のプレミアム(ロンドン受渡の金との差額)は、2013年後半にトロイオンスあたり160ドルまで上昇した。国内で金を産出しないために、インドの国内の需要に応じるためには、国外からの輸入に頼らざるをえないインドのディーラーは、現在プレミアムが30ドルまで下がってきているのに気がついている。