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【金投資家インデックス】金の投資が世界株価の急落で回復

月曜日、7月の金の利益確定売却の1/2が買い戻されました。
 
ブリオンボールトのエィドリアン・アッシュは、7月に投資家は再び金地金の史上最高値で利益を出しましたが、世界的な株式市場の突然の暴落の中、今週は需要が回復していると述べています。
 
世界有数のオンライン貴金属市場を提供するブリオンボールトでは、先月は投資家の利益確定の売却が152キログラム、1100万ドル(16億円相当)以上購入を上回りました。これは、4月以来のネットの減少量であり、6月の同数値のほぼ5倍となっていました。
 
しかし、月曜日のMSCI世界株価指数が3ヶ月ぶりの安値となったことに加え、金価格が1週間ぶりの安値まで急落したことで、ブリオンボールトの顧客による売却量を差し引いたネット購入量は、世界10万人以上の顧客のために、評価額35億ドル(5320億円)相当の44.9トンの地金を保険をかけて保管しているブリオンボールトにおいて、わずか24時間で7月の減少量の半分を取り戻していました。
 
2024年を通じて世界の株式市場が史上最高値を更新していたため、また記録的な金価格の高騰と、高金利の組み合わせは、新たな金需要を抑制する一方で、既存の投資家の利益確定売りに拍車をかけることとなりました。
 
現在、金利は低下し、株式市場は暴落し、金は直近のピークから後退しています。これは、貴金属への新たな資金流入の道を開くものであり、特に、幅広いポートフォリオの分散目的と、金融システムへの保険として現物地金を追加したい投資家からの資金流入が期待されます。
 
金投資家インデックスと月末金価格のチャート 出典元 ブリオンボールト
 
今週の世界の株式市場の突然の急落に先立ち、7月の金価格はドル建てで4.1%上昇し(英国ポンド建てで2.1%、ユーロ建てで2.7%、日本円建てにおいては円高からも-2.6%))、ほとんどの主要通貨で月末の価格記録を更新しました。
 
このような金地金価格の上昇により、ブリオンボールトを利用して新たに金地金の保有を開始、もしくは追加した投資家の数は、3ヶ月連続で減少し、3月以来最も少なくなりました。それとは対照的に、購入を上回る売却をしたネット売却者数は6月の12ヶ月ぶりの低水準から51.1%増加していました。
 
その結果、金投資家インデックスは、実際に行われた取引をベースに算出された現物地金に対する個人のセンチメントを表すブリオンボールト独自の指標ですが、52.3に1.6ポイント低下し、4月以来の低水準となっていました。
 
金投資家インデックスは、ネット購入者数がネット売却者数と同数の50.0となり、2020年3月のコロナ危機で欧米経済が停滞した際に、オンライン金投資が急増したことから、10年ぶりの高水準となる65.9を記録しました。そして、今年3月には金価格が過去8年間で最も速いペースで上昇し、その時点での史上最高値を記録した際に、過去最低の47.5まで下落していました。
 
しかし、ブリオンボールトの顧客が保有する金地金の価値は、投資家が高値で金地金を売却するよりも早いペースで上昇しています。
 
ブリオンボールトの顧客は、11ヶ月連続で金地金を売却し、顧客の保有量を6.7%減少させています。しかしながら、金地金価格が史上最高値を更新しているため、その価値はドル建てで19.0%(日本円建てで20.5%)増と急騰しています。
 
銀投資家インデックスと月末銀価格のチャート 出典元 ブリオンボールト
 
銀価格は、月曜日に3ヶ月ぶりの安値をつけた。しかし、より工業的に有用な貴金属価格は、7月を通してすでにドル建てで2.7%下落し(英ポンド建てで-4.2%、ユーロ建てで-3.9%、日本円建てで7.7%)、4月以来の月末安値を記録していました。
 
そのため、ブリオンボールトでは、この月に銀地金の保有を開始した、もしくは追加した人の数は17.1%増加し、2023年3月以来の多さとなっています。そして、銀投資家インデックスは0.4ポイント上昇し53.5となり、昨年2月以来の高水準となり、金投資家インデックスは1月の水準を上回りました。
 
7月の銀投資家は、重量で6トン買い越し、4月以来の高水準となる1,167トンで評価額で10億ドル(1520億円)相当へと保有量を増加させていました。
 

エィドリアン・アッシュは、ブリオンボールトのリサーチダイレクターとして、市場分析ページ「Gold News」を編集しています。また、Forbeなどの主要金融分析サイトへ定期的に寄稿すると共に、BBCに市場専門家として定期的に出演しています。その市場分析は、英国のファイナンシャル・タイムズ、エコノミスト、米国のCNBC、Bloomberg、ドイツのDer Stern、FT Deutshland、イタリアのIl Sole 24 Ore、日本では日経新聞などの主要メディアでも頻繁に引用されています。

弊社現職に至る前には、一般投資家へ金融投資アドバイスを提供するロンドンでも有数な出版会社「Fleet Street Publication」の編集者を務め、2003年から2008年までは、英国の主要経済雑誌「The Daily Reckoning]のシティ・コレスポンダントを務めていました。

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