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【金投資家インデックス】史上最高値の金価格の中、欧米投資家は6か月連続で利益確定の売却を行う

金は2100ドルを上回り、さらなる利益確定売りを引き起こしています。
 
欧米の金投資は、金価格が史上最高値を更新する中、金地金を保有する投資家の利益確定売りに押され、引き続きマイナスとなっていると、世界有数のオンライン貴金属市場を提供するブリオンボールトのエィドリアン・アッシュが述べています。
 
米国のハイテク株ブームがバブルと言われるようになる一方で、モスクワと北大西洋条約機構(NATO)は直接紛争の脅威について公然と話しているため、欧米のポートフォリオはリスク過多に見え始めています。
 
しかし、「安全資産」である金地金の直近の史上最高値は、欧米の一般家庭やファンドマネージャーからの金投資への需要が乏しい中で生まれたものです。ブリオンボールトを利用している個人投資家の10人に9人以上は、北米もしくは西ヨーロッパに居住しており、金価格が過去最高値を更新する中で、6ヶ月連続で購入量を上回る金の売却を行い、利益を確定して、ポートフォリオの調整を行っています。
 
ブリオンボールトの顧客は、その金保管量を8月末に48.2トンと史上最高へと増加させた後に、1.6トンの金地金を売却し、それは評価額で1億400万ドル(156億円)となっています。
 
しかし、ロンドン、ニューヨーク、シンガポール、トロント、チューリッヒの中で顧客が選択した場所で安全に保険が掛けられて保管されている顧客保有の金地金は、2月に金の価格がドル建てで8%(日本円建て11.7%)上昇し、重量で3.4%減で0.3トンが売却されていました。、
 
そして、評価額では金地金は4.1%上昇し、月曜日のドル建て価格では31億ドル(日本円建てでは7.9%上昇して4720億円)を超え、史上最高値を記録しています。
 
金投資家インデックスと月末金価格のチャート 出典元 ブリオンボールト
 
金価格が2月に下落した後、3月に入り連日史上最高値を更新する中、ブリオンボールトの金投資家インデックスは、金地金の月間ネット購入者数を1月の3ヶ月ぶりの高水準から10.4%減少させる一方、ネット売却者数を4ヶ月ぶりの低水準から9.2%増加させていました。
 
その結果、金投資家インデックスは、現物金地金の実際の取引を基に算出したブリオンボールト独自の金投資への傾向を示す指標では、0.9ポイント下げて51.5となり、2月としては過去14年間で最も弱い数値となっていました。この数値は、50.0を下回ると月間ネット売却者数が月間ネット購入者数を上回ったことを意味します。
 
金価格がこのまま維持されるのか、それとも史上最高値を更新するのでしょうか。金には金利収入がないため、この史上最高値の更新は、米FRBを筆頭とする中央銀行がインフレを抑えようと金利を長く維持することに弱くなる可能性があります。しかし、反落が保証されているわけではなく、どのような下落も昨今底強さを見せている金へのエクスポージャーを得る良い機会でしょう。
 
金が直近で史上最高値を更新したのは投機的な売買が急増したためですが、主要な消費市場である中国とインドからの金の現物需要は引き続き強いものがあります。そして、中央銀行の金需要も歴史的に高い水準を維持しており、地政学的見通しの悪化に対する安全な逃避先として、各国政府が金購入を行い、金価格の上昇をサポートしていることは明らかです。
 
銀投資家インデックスと月間平均銀価格 出典元 ブリオンボールト
 
先月は、銀価格がドル、ユーロ、英国ポンド、日本円建てで下落したため、直近の傾向で見ると価格の上げで需要が減少し、下げで需要が増加していることからも、銀地金の需要増加となったのでしょうか。
 
2月のブリオンボールトにおける銀地金の月間のネットの購入者数は、36.5%減と3分の1以下に減少し、11月以来最も少なくなっていました。これとは対照的に、月間のネットの売却者数は1月の11ヶ月ぶりの低水準から20.4%増加していました。
 
その結果、銀投資家インデックスは3.1ポイント低下し、50.1をつけていました。
 
銀の取引量も重量においてほぼ均衡しており、2月中の売却が購入を0.1トン上回っていましたが、ブリオンボールトの顧客の銀総保有量は12月の31ヶ月ぶりの低水準からは1.3%増の1,230トンを下回る水準となっていました。
 
 

エィドリアン・アッシュは、ブリオンボールトのリサーチ主任として、市場分析ページ「Gold News」を編集しています。また、Forbeなどの主要金融分析サイトへ定期的に寄稿すると共に、BBCに市場専門家として定期的に出演しています。その市場分析は、英国のファイナンシャル・タイムズ、エコノミスト、米国のCNBC、Bloomberg、ドイツのDer Stern、FT Deutshland、イタリアのIl Sole 24 Ore、日本では日経新聞などの主要メディアでも頻繁に引用されています。

弊社現職に至る前には、一般投資家へ金融投資アドバイスを提供するロンドンでも有数な出版会社「Fleet Street Publication」の編集者を務め、2003年から2008年までは、英国の主要経済雑誌「The Daily Reckoning]のシティ・コレスポンダントを務めていました。

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