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【金投資家インデックス】コロナ危機で一般投資家による オンライン金購入が記録的な水準へ

3月に金購入量が売却量を上回った顧客数が前月から2倍を超えて急増していました。

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)欧州や北アメリカで広がる中で、一般投資家による金投資需要が過去にない水準となっていました。ここで、ブリオンボールトのリサーチダイレクターのエイドリアン・アッシュが解説しています。

PCサイトとスマートフォンサイトで貴金属投資を可能とするブリオンボールトは、2005年4月に設立され、今日21億ポンド(2790億円)を超える顧客の金、銀、プラチナを、顧客が選択できる5カ国の保管場所で貯蔵しています。

3月に金地金現物を購入したブリオンボールトの顧客数は2月から113.9%増となっていました。これは、一ヶ月の増加率としては過去最高となります。

そのために、金を月間で購入した量が売却量を上回る顧客数と売却数が上回る顧客数のバランスを表す金投資家インデックスは、3月最も速いペースで増加し、2月の55.1から3月に65.9へと急増していました。

金投資家インデックスはその数値が50であった場合、その月の購入が売却を上回った顧客数と売却が購入を上回った顧客数が完璧に一致したこととなります。この数値は昨年6月に10年ぶりの低さの49.1まで下げ、米国国債の格下げや欧州債務危機、英国における暴動が起きていた2011年9月に71.7と最高値を付けていました。

 

この背景には何があったのでしょうか?ブリオンボールトの最高経営責任者のロバート・グリンは次のようにコメントをしています。

「経済活動の停滞からも、一月で株価が15%下げている際に、投資家や貯蓄家が貴金属に資金を逃避することは理解できます。金には本質的な価値を持っていないと言う多くの人々は、歴史的に様々な年齢の様々な文化の人々が、富を蓄えるために、そして支払い能力を温存するために利用していたことを見過ごしています。現物地金は、それ自体が消失することもなく、国債や法定通貨のように意図的に作り出せるものでもありません。」

この金地金購入は、3月に新規顧客によって牽引されており、先月口座を開設し金を購入した顧客数は、過去12ヶ月の平均の468.45%となっていました。これは欧州債務危機の渦中であった2011年9月以来の数値でもあります。

西ロンドンのフィンテック企業であるブリオンボールトにおいては、PCサイトやAndroidやiPhone向けスマートフォンアプリを使って、専門市場が売買しているラージバーと呼ばれる形態の金地金を1グラムから購入でき、ロンドン、チューリッヒ、ニューヨーク、トロント、シンガポールの保管場所で貯蔵することができます。

つまりは、欧米の多くの国々がロックダウンで移動制限で、小規模な地金や金貨を販売する小売店を利用することができない際も、世界の地金取引の中心であるロンドンの専門市場は十分に取引が行われており、ブリオンボールトの顧客は継続してサービスを利用することができるということです。

しかし、金貨などを販売する小売店は、移動制限で人々が売却のために店舗を訪れたり郵送での取引ができず、在庫補給もできないために営業を続けることができなくなっています。

そのようなことからも、ブリオンボールトにおいては、3月の1日あたりの平均取引量が1000万ポンド(約15億円)を超えて、新たな月間記録となっていました。

銀投資家インデックスも3月の高い需要から、2月の54.7から大きな伸びを見せて75.1と過去最高値を付けていました。

銀の購入者数は、金とは異なり工業用途が3分の5を占める銀の価格が、1930年代の大恐慌以来の世界景気後退を見せたリーマンショック以来の速いペースで下げる中で前月比201.4%となっていました。

ブリオンボールトにおける銀の需要は、重量でも過去最高の97トン増で、その総量は930.4トンとこれまでの最高値を更新し、評価額では3億3700万ポンド(約450億円)となっていました。

金の需要は重量とすると、これまででは世界金融危機の渦中であった2009年3月に次ぐ2番目に高い月間増量が2トンと、その総量は過去最大の41.4トン、評価額を17億ポンド(約2300億円)としていました。

ディーゼル車の排ガス浄化触媒用途が主であるために、価格が先月3分の1下げて、2003年以来の低さとなっていたプラチナ需要もまた、47.4%増の1.4トンで評価額は2700万ポンド(約3億円)と過去最高となっていました。

それでは、今後の見通しはどのようなものでしょう?ロバートは次のように答えています。

「安全に貯蔵されている金地金を、小規模な地金や金貨に付けられているプレミアムを含む価格ではなく、専門市場により近い価格で、24時間オンラインで取引ができるサービスは、新たな顧客にとっては魅力的であったようです。そこで先月は、世界金融危機、欧州債務危機以来の高い需要を記録することなりました。

新型コロナウイルス感染拡大が一日も早く収束に向かうことを弊社は従業員一同心から祈っていますが、この状況が継続し株価や不動産価格に影響を与える間は、金・銀・プラチナ地金への需要は増加していくことでしょう。」

テクニカルノート:

ブリオンボールトの金・銀投資家インデックスは、個人投資家の地金現物の投資傾向を表す、世界でも数少ない指標。24時間取引が行われている、ブリオンボールトのオンライン市場で取引がされたデータを基に算出され、それぞれのインデックスは、月間でその地金の購入が売却を上回ったネットで購入した投資家の数と売却が購入を上回ったネットで売却をした投資家の数のバランスを表している。そして、この購入者数と売却者数が完璧に一致した際を50として表示されている。

そのために、ブリオンボールトのデータは、今後の投資希望を聞いているアンケート結果ではなく、実際に取引が行われたデータを元に算出されている。そのために、このデータは世界でも最大のオンライン地金市場を提供するブリオンボールトを利用する一般投資家の投資傾向を表すこととなる。この詳細はロンドン貴金属市場協会(LBMA)の定期刊行物「Alchemist」においても説明されている。

エィドリアン・アッシュは、ブリオンボールトのリサーチ主任として、市場分析ページ「Gold News」を編集しています。また、Forbeなどの主要金融分析サイトへ定期的に寄稿すると共に、BBCに市場専門家として定期的に出演しています。その市場分析は、英国のファイナンシャル・タイムズ、エコノミスト、米国のCNBC、Bloomberg、ドイツのDer Stern、FT Deutshland、イタリアのIl Sole 24 Ore、日本では日経新聞などの主要メディアでも頻繁に引用されています。

弊社現職に至る前には、一般投資家へ金融投資アドバイスを提供するロンドンでも有数な出版会社「Fleet Street Publication」の編集者を務め、2003年から2008年までは、英国の主要経済雑誌「The Daily Reckoning]のシティ・コレスポンダントを務めていました。

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