日本の年金が金投資へ本格的に動き出す
日本の年金が本格的に金投資に動き出したことを、今週日本経済新聞が伝えている。
これによると、三菱UFJ信託銀行が今年3月に、確定給付年金などの企業年金向けの商品ラインアップに、同社の金ETFに投資する「金投資」を加えたとのこと。この投資商品に既に2社の企業年金から合計21億円を受託し、その2社は、年金資産のそれぞれ約3%に金ETFを組み込む見通しとのこと。
また、同行は、昨年9月に先に先行して確定拠出年金(日本版401K)向け商品に金投資を導入しており、三菱東京UFJ銀行の販売分と合わせると、約40社にのぼっている。
みずほ信託銀行は、分散投資の観点から金を重視し、既に11年3月から「分散パッケージ」という年金基金向け商品に金ETFを約3%組み込んでいる。この商品は、1年半あまりの間に、約200社及び団体によって採用されているとのこと。
同行は、10月から機動的な資産配分変更による安定リターンを狙う「動的パッケージ」という新ファンドも開設し、全体の7%を代替投資に配分し、不動産投資信託(REIT)と共に金ETFを組み入れている。
また、昨年6月に金ETFとゴールドファンドへの投資を開始したことが伝えられた、岡山県機械金属工業厚生年金基金は、今年から総資産の約400億円の約15%を金ETFに投資したとのこと。これは、株や債券からの資産の分散ではなく、ドルなどの通貨安リスクに備えたヘッジという位置づけであるとのこと。
同基金の運用執行理事の木口愛友氏は、「金価格が高騰しているが資産価値は追求しない。スイスフランなどと並ぶ安全資産として組み込んだ。このため価格が上がっても下がっても一定量持ち続けたい」と日本経済新聞へ語っている。
金ETFの代表銘柄「SPDRゴールド・シェア」は、2004年にニューヨーク取引市場に上場されて以来、年金基金を中心とした機関投資家の新たな資金を取り込み、ブルームバーグによると、今週は金ETF全体の保有残高が2592トンと過去最高値を記録した。これは、世界の中央銀行の金備蓄量で第3位の国際通貨基金(IMF)に迫る量となっている。
下記のチャートは、ワールドゴールドカウンシルがまとめた、金ETFの開発されてから昨年9月までの金ETFの保有量の推移。
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