金市場ニュース

2010年第2四半期の金の需要の傾向(Gold Demand Trends For Q2 2010)

貴金属ディーリングの世界でも第一人者である、スタンダードバンク東京支店長の池水雄一氏が、「池水雄一のゴールドディーリングのすべて2」で、2010年第2四半期の金需要の傾向を語っています。

*******************

先日WGCより第二四半期の金需要に関するリサーチ「Gold Demand Trends For Q2 2010」が発表されました。これは毎四半期に発表されるリサーチで調査自体はGFMSが請け負ってやっているものです。今週はこれをざっくりみてみましょう。

 
「概況」
 

2010年後半の金需要は以下の点において下支えされると予想。

 

・2010年後半もインドと中国が金宝飾を中心とした需要の伸びの中心であることは変わらず。

 

・欧州では個人の金投資がその勢いを保つ。

 
 

・長期的視野からは、中国国内の金需要は大きく伸びるであろう。最近発表された中国人民銀行と五つの機関による中国国内の金市場の発展のためのレポートは、中国の人々の間での金保有をいっそうすすめる促進剤となるだろう。

 

・特に日本と米国の経済復興の兆しにより、電子需要は再び史上最高のレベルまで増加しそうである。

 
「2010年の金需要統計」
 

・2010年第二四半期の金需要は前年同期と比べて36%増加の1050トン。これは主に投資の伸びによるもの。ドル価値では77%の伸びで、404億ドル。

 

・投資分野がもっとも大きく伸びて118%増加の534.4トン。昨年同期は245.4トンであった。

 

・この中でももっとも伸びたのはETFで、414%の増加で291.3トン。金ETFの歴史上二番目に増えた四半期となった。

 
 

・金現物のバー需要は欧米以外が中心だが、前年同期から29%伸びて96.3トンになった。

 

・世界の宝飾需要は2010年第二四半期も健全であった。金価格の大幅な上昇にもかかわらず408.7トンになり、前年同期に比べてもわずか5%の減少にとどまった。

 

・世界最大の宝飾市場を持つインドの需要は、昨年とほぼ変わらず、2%の減少で123トン。現地通貨であるルピー建てでは、20%もの需要増加になったことになる。

 

・中国の宝飾需要は5%増加し75.4トンとなった。人民元ベースで考えると35%もの増加になる。

 
 

・電化製品の需要の回復から、工業需要は前年同期比14%伸びて107.2トンへ。

 
「感想」
 

価格が1200ドルを超えて史上最高値にあるのに関わらず、需要が非常に強いのが印象的です。以前であればスクラップを中心とした売りが頭を抑えるところを、投資のマネーがそれを飲み込んでいるという図式です。ETFの伸びはその典型的な事象でしょう。また経済危機を経験した欧州において個人の金投資が先例を見ないほど盛り上がりを見せていること、そして何よりも本格的な胎動を始めた中国の個人の金市場へのアクセスも、この高値にもかかわらず、需要の増加を予想させます。

 

やはり、こういった数字をみても中長期的には一段高を予想せざるをえないと考えます。

******************

金の投資をお考えですか。 英国女王賞を受賞した、信頼できるBullionVaultをお試しください。

 

池水雄一氏は、貴金属ディーリングの世界でも第一人者。上智大学を卒業後、住友商事、クレディ・スイス、三井物産、スタンダードバンクと貴金属ディーリングに一貫して従事し、現在はスタンダードバンク東京支店長。Oval Next Corp.サイトで市場分析ブルース(池水氏のディーラー名)レポートも掲載。

注意事項: ここで発信される全ての記事は、読者の投資判断に役立てるための情報です。しかし、実際の投資にあたっては、読者自身にてリスクを判断ください。ここで取り扱われる情報及びデータは、すでに他の諸事情により、過去のものとなっている場合があり、この情報を利用する際には、必ず他でも確証する必要があることを理解ください。Gold Newsの利用については、利用規約をご覧ください。

SNSで最新情報を入手

Facebook   TwitterYoutube

グーグルで優先する情報源として追加

 

 

貴金属市場のファンダメンタルズ