金市場ニュース

時間軸で正解は異なる

初心者にも分りやすい金のブログとして、経済アナリスト、そして金市場の第一人者の豊島逸夫氏にも推薦されている「はじめての金読本」で、ギリシャのユーロ圏離脱が憶測される中、時間軸を変えることによって得られる回答の違いなどを推考しています。なお、この記事は5月13日に同サイトに掲載されたものです。

それにしても波乱の連休明けとなりました。ギリシャ総選挙フランス大統領選挙の結果を踏まえ、マーケットの仕掛けが始まったなという印象です。これから国民との戦いが本格化するのでしょう。

ギリシャについてはユーロ離脱観測まで出る始末。離脱することになるかどうか分かりませんが、仮に離脱しても影響は限定的という見方がある一方で、リーマンショック並みという見方だってあります。前者はギリシャ問題だけで済むだろうという立場、後者は各国への波及は必至という立場でしょう。

どちらに転ぶことになるか分かりませんが、いまのところユーロと金が売られ、ドルと円が買われているという流れです。

さて、明日のことは誰にも分からないとは言うものの、これまでのユーロ危機の経緯から判断する限り、離脱ショックは小さくはないと見るのが妥当でしょう。したがって離脱ショックがEU全域に及ぶことを望まず、政治的な解決が図られ残留という可能性はあります。そして短期の時間軸ではそれが正解ということです。とにもかくにも一旦は落ち着くことになるでしょうから。

けれど、ギリシャ政府が国民の反対を押し切って緊縮財政を続けることは困難でしょうから、債務問題はふたたび棚上げされることになり、ユーロはこれからもギリシャに揺さぶられることになります。短期の時間軸で解決を図り続けるかぎり、ユーロ危機は継続するというわけです。

この解決方法は、なにかに似ています。そう、米国、欧州、日本で足並みを揃えている量的緩和。これも短期の時間軸で取られている政策です。「時間稼ぎ」と言われるゆえんですね。

では、ギリシャユーロから離脱したらどうなるのか。もちろん未来のことですから断言はできませんが、そのショックは、スペインに、イタリアに、そして欧州へ、世界へと波及することになりそうです。

ひとつ言えるのは、ショックがどれほど大きなものでも、それはあくまでも中短期的なものだろうということです。長期的には、離脱した方がギリシャ自身にとってもユーロにとってもプラスに働く可能性は大きいでしょう。ギリシャは相当な混乱に見舞われることでしょうが、通貨安になることで息を吹き返す産業もあるはずです。ユーロもアク抜けで落ち着きを取り戻すかも知れません。(もちろん簡単なことではないでしょうが、、、)

問題なのは、民主主義国家というものは、長期的に正解なことでも、短期的に不正解な道は往々にして選択し難いということです。

最後に少しだけ金のことに触れておきます。金との付き合い方も、これが万能という正解はありません。短期保有で行くのか、長期保有で行くのか、立場によって、当然のことながら正解は異なります。金読本が長期保有の立場であることはご存知の通りです。

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経済アナリスト、そして金市場の第一人者の豊島逸夫氏にも推薦されている金のブログ「はじめての金読本」より。

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