意外な数字?
初心者にも分りやすい金のブログとして、経済アナリスト、そして金市場の第一人者の豊島逸夫氏にも推薦されている「はじめての金読本」で、金の供給源の一つである金のリサイクル量の推移を価格動向にも注目し解説しています。

この数字、なんだかお分かりになりますか?
ちなみに( )内の数字は、年平均の金価格です。
2002年 874トン( 310ドル)
2003年 991トン( 363ドル)
2004年 881トン( 409ドル)
2005年 902トン( 444ドル)
2006年 1,133トン( 604ドル)
2007年 1,005トン( 695ドル)
2008年 1,350トン( 872ドル)
2009年 1,735トン( 972ドル)
2010年 1,719トン(1,225ドル)
2011年 1,661トン(1,572ドル)
べつにクイズをしているわけではありません、これは金のリサイクル量の過去10年間のデータです。
金は特殊な場合を除いて錆びたり腐ったりしませんから、地球の体内から取り出され、精製加工された分はほとんど未来永劫、地上から消失することがありません。
たとえば手元にジュエリーがあるとしましょう。10年間使い古して、仮に商品の寿命は終えたとしても、含有される金の寿命が尽きたことにはなりません。金はつまり消費され蕩尽されることがないわけです。
そのために、おおむね金価格が上昇するに従って、売り戻される金製品の量が増加することになります。それが熔解され、精製され、ふたたび地金として市場に出回って来る金をリサイクル金と呼ぶのです。これに対して、鉱山から産出された金を、新しく産出された金=新産金と呼んだりもします。
もちろん便宜上、呼び方が違うだけのことで、両者の間に価値の差異などは全くありません。
そして、いまさら言うまでもないことですが、金価格は、短期的には先物市場の影響をじつに強く受ける面がありますが、長期的には現物の需給関係で決まるものです。
したがってリサイクル量が増えるということは、つまり供給の増加に繋がるわけですから、価格の上昇を期待する立ち位置からみれば、マイナスの要因、ということができそうです。
さて、ここで、さきほどのデータに戻りましょう。分かりやすくチャートにしたものをご覧ください。
いかがでしょうか。
金価格は前年の2001年から上昇を続けています。一方、リサイクル量は、2009年にピークを打った後、やや減少に転じていることが分かります。
想像できることは、2008年のリーマンショック以降、きわめて旺盛な投資需要が発生しているということ、おそらくは売り控えが起きているということ、金価格の上昇期待が強く存在しているということです。
2012年に入ってから、前年の急騰の反動もあって、ずいぶん長い期間、弱含みで推移しています。けれど、そうした派手な値動きの背後で、現物の需給がどのように推移しているのか、見物です。
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