2011年の金需給データを読む(2)
初心者にも分りやすい金のブログとして、経済アナリスト、そして金市場の第一人者の豊島逸夫氏にも推薦されている「はじめての金読本」で、先週に引き続き、先日発表されたワールドゴールドカウンシルの2011年金需給最新レポートの金需要データが、国ごとに分析・解説されています。

バーナンキFRB議長の発言一つで、金価格100ドル下落。1700ドルの価格水準はまだ地盤がゆるいということです。
さて、通常あまり目にする機会が少ないでしょうから、今回は金需要の上位11カ国を紹介しましょうか。国とは言っても、これは中央銀行のデータではなく、あくまでも民間需要ですから勘違いしないでください。
まず、宝飾品の需要を見てみましょう。
金価格水準が2010年972ドル、2011年1225ドルと、わずか一年の間に前年比26%上昇するなか、さすがに各国とも宝飾品需要は軒並み減退しています。
そんな環境にあっても、鼻息の荒いのが、中国です。宝飾品需要だけで前年比13%増を達成しています。そしてルピー安が響いて減退したとはいうものの、インドの需要は567トンと旺盛で首位の座をキープ。
その他で堅調さが目立つ国は、米国、ロシア、そしてトルコ、サウジアラビア、UAEといったところ。欧米先進国では米国が断トツとなっています。一方の欧州各国は、当然のごとく見る影もありません。
次に、地金・コインの需要を見てみましょう。
ここでも断トツに目立っているのは、インドと中国。宝飾品と異なり、金価格水準が上昇するなかでも、インドが前年対比5%増、中国にいたっては38%増です。3、4年もすれば、中国はインドを抜き去るでしょう。
なに、堅調なのはインドと中国ばかりではありません。金融が堅牢なことで知られるドイツ、スイスも、前年比でそれぞれ26%、25%増加しています。ユーロ不安が背景にあるものと見て間違いありません。
その他、トルコ、タイ、ヴェトナムといった国々でも地金・コインの需要は旺盛に推移しています。アジアの国々ではインフレ懸念が強いのでしょうね。信用不安、インフレ懸念が払拭されない以上、こうした金現物需要は衰えないものと思われます。
ついでに、日本の需要も見ておきましょうか。2010年が40トン、2011年が45トンの売越しです。世界中で買われている金ですが、日本はいまだに売り。世界の動きが正常なのか、日本の動きが正常なのか、さて、これは歴史の判断に委ねる他ありませんね。
次回は中央銀行の動きを紹介しましょうか。
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