金価格ディリーレポート(2020年6月15日)新型コロナ第2波がリスク回避を進め金価格下落
金価格は月曜日に欧州株と原油が週明け大きく下げる中で下げています。
これは、週末に新型コロナウイルス感染の第2波が伝えられたことからでした。
金現物価格は先週終値から1.1%下げてトロイオンスあたり1711ドルと為替市場でドルが強含む中で、先週の週間の上げ幅の2.6%を削る事となりました。ちなみに先週の上げ幅は10週間ぶりのものです。
しかし、ドルインデックスはロンドン時間早朝に数カ月ぶりの低さから0.5%上昇したものの、その後ロンドン昼過ぎに上げ幅を切り下げていました。
また、主要国国債の価格は上昇し、利回りは下げていましたが、欧州株を代表するStoxx Europe600は早朝に2.6%下げた後に昼過ぎに0.6%下げまで下げ幅を取り戻していました。
ちなみに、アジア株においては、日経225が3.5%下げで終え、韓国のKospiは4.5%の下げ、香港ハンセン株価指数が2.6%下げる中、週末に北京でCovid-19の集団感染が発生し、一部ロックダウンが行われたにもかかわらず、上海総合指数はその半分の1%の下げに留まっていました。
また、米国では土曜日に新たに25,000感染者数が確認され、それは、アラバマ州とカリフォルニア州と幅広いもので、新たな入院患者数も記録となっていました。
「株は買われすぎで過大評価されている。そこで、再び株価が暴落した場合、金を押し上げるだろう。しかし、3月のように流動性が耐えた場合、金は流動性が高いことからも再び下げる可能性はある」とドイツの精錬会社Heraeusのためにまとめられたコンサルタント会社SFAのレポートではコメントされています。
「短期的には金には弱さがある。しかし、これが購入機会となる。」とロンドンのアドバイザリー会社のECU GroupのテクニカルアナリストのRobin Griffiths氏は、将来に1929年に始まった大恐慌に近い不況が来ることを予測して述べています。
「長期的には金は非常に強い。次の強い上値のレジスタンスは、かつての高値である1900ドルです。これが破られれば、金はさらに上昇するでしょう。」と続けています。