清盛の通貨発行
初心者にも分りやすい金のブログとして、経済アナリスト、そして金市場の第一人者の豊島逸夫氏にも推薦されている「はじめての金読本」で、実質的に価値を持たない通貨が流通するために必要な背景を、人工的な貨幣の発行と流通を日本で始め行ったといわれている「平清盛」のケースと共に解説しています。なお、この記事は先週金曜日に先サイトで掲載されたものです。

4年に一度の大イベント、米国大統領選挙を目前に控えて、大型ハリケーンSandyが東海岸を襲い、ニューヨーク証券取引所が二日間休場となりました。波乱含みの展開を予告するような出来事ではありますね。
こんな時には、ゆる~いムダ話もいいでしょう。
さて、今年のNHK大河ドラマ「平清盛」の視聴率が、回を追うごとに下がっているようです。推移を調べてみると、初回は17.3%あったようですが、いまでは何と、10%を大きく割り込んでいます。ここまで低視聴率というのもチョット珍しいですね。
けれど、だからと言って、つまらない内容かといえば、そんなこともないと個人的には感じています。金読本の作者として、とても興味深い点がありますし。
では、今回の平清盛のどこに興味があるかといえば、通貨発行と流通の問題が取り上げられているところです。
日本の貨幣史を遡れば、日本最初の貨幣として紀元後の708年に「和同開珎」が発行されています。その後、760年には日本最初の金貨として「開基勝宝」なるものが発行されています。しかし、それらが真っ当に流通したかとなると、かなり怪しいのではないかとされています。
当時の日本で全国的に流通していた貨幣といえば、米、塩、絹といった商品貨幣だったわけで、世の中が人工的な金属貨幣を受け入れるには、社会の成熟と仕組みが必要だったということです。
その仕組みを考え出して実行したのが平清盛で、つまり、平清盛は日本で最初に「通貨の発行と流通」を成功に導いた男だったとする説があるのですね。
ただし、彼は、新たな貨幣を考案し発行したのではなく、当時の中国・宋から大量の銅銭を輸入して、擬似的な通貨発行を行ったというのが真相のようですが、しかし、それにもかかわらず清盛の慧眼は瞠目に値します。
肝心の大河ドラマの方は、平家の政権がピークを打って、そろそろ下り坂に向かおうとしているところですが、さて、その貨幣の問題はどう扱われていくのでしょうか。金読本の作者としては、そこに興味が集中しています。
本日はここまで。
(追記)
今回紹介した清盛の通貨発行の話は、山田真哉氏の「経営者・平清盛の失敗」に詳しく書かれています。平家の栄枯盛衰が「通貨問題」の視点から捉えられていて、それはそれでなかなか興味深い展開が見られますよ。興味をお持ちの方のために、リンクを張っておきます。下の書籍の画像をクリックしてみてください。
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