金価格連動型上場投資信託(ETF)について#
このタイプの上場投資信託(ETF)は、金価格に正確に連動した債券です。
BullionVaultにおいては、一般投資家が金地金を購入し、直接個人の所有物として、ロンドン、チューリッヒ、ニューヨーク、シンガポール、トロントの専門市場で認可された保管場所で、厳重に保有することを可能とします。
先の二つの投資方法により、金地金への投資は著しく増加しています。
このウェブページは、先の二つの投資方法を比較し、読者がこれらの金投資方法に関して十分な情報を得た上で、最善の選択をすることができるように作成されています。
英国の金の上場投資信託(ETFs)
表のコラムの見出しをクリックすると表を並べ替える事ができます。
米国の金の上場投資信託(ETFs)
ドイツの金の上場投資信託(ETFs)
日本の金の上場投資信託(ETF)
金市場の背景#
金市場は、一般投資家にとっては1980年(オンスあたり850ドル)から2001年(オンスあたり260ドル)の価格が下落する20年間、非常に近寄りがたいものとなっていました。
金地金の投資市場は干上がり、専門現物市場も縮小し、頑固な金のディーラーやトレーダーのためのものとなっていました。市場の大部分の顧客は、金宝飾品製造者でした。
新規の投資家を排除していたのは、専門市場で取引される金地金であるグッドデリバリーバー(Good Delivery Bar)の定義でした。
400トロイオンスの金地金は大きなものです。これらは、その品質のインテグリティーを保つために、認定された精錬業者によって製造され、認定された保管場所で継続して保管されなければなりません。専門市場のバイヤーは、これ以外の金地金を適正な金地金として現物取引の市場で受け入れることはなかったのです。
市場で認定されている保管業者は、セキュリティーレベル高く、注意深く業務を行っています。そのために、機関投資家や特に一般投資家は、このサービスを利用することが困難であり、この卸売り価格を得ることができる、世界の専門金地金市場にアクセスすることができなくなってしまっていたのです。
このために、多くの金購入者は金貨や小さなサイズの金地金を買わざるを得なかったのです。しかし、この市場は専門市場に比べると流動性は低く、取引費用が高く設定されているのです。
このため、悪循環が生まれ、より少量の取引は小売金取引業者にとってはより困難な取引環境となり、それがゆえに高い取引費用を請求せざるを得なくなったのです。こうして、投資目的の金地金取引量は、とても少ない規模となり、小さい金地金の取引手数料は、6%以上と高額になっていったのです。その間、専門市場においては、継続して市場の会員同士で大量の取引を行い、その取引費用は1%以下となっていました。
2001年に金価格が上昇の兆しを見せ始めました。これは、一般投資家が専門市場の金地金にアクセスできるという、革新的なビジネスを生む動機付けとなったのでした。デジタルゴールド通貨が最初の試みでしたが、現在では、金価格連動型上場投資信託(ETF)とBullionVaultの二つの投資方法が主流となっています。
金価格連動型上場投資信託は、2003年頃からオーストラリアで始まり、現在全世界で利用することができます。これらは、当初機関投資家を対象に考案されたものでした。
BullionVaultは2005年初期よりそのサービスを提供しています。そのBullionVaultのサービスは、一般投資家を対象として考案されたものです。
購入しているものは金であるのか。#
BullionVault: 現物金地金を、希望の場所で既に市場で認定された保管場所で、特定保管されているGood Delivery Barの形状で購入します。
金価格連動型上場投資信託(ETF): 現物の金に投資するのではなく、金価格に連動した債券を購入します。信託証書は、信託が所有する様々な形状の金によって保証されています。ここで信託によって所有されている大部分の金は、特定保管のGood Delivery Barです。しかし、所有する金のある部分は、一時的にGood Delivery Barの形状でない場合もあります。しかし、これらは通常ある一定の時点で、特定保管された現物のGood Delivery Barへと変換されます。
先のどちらの場合も、Good Delivery基準は満たされ、専門市場での再販価値は保持されます。また先のどちらの場合も、追加手数料を支払うことで、顧客はこの金地金を引き出す権利を保有します。しかしながら、この権利は非常事態でない限り行使されるべきではありません。なぜかというと、引き出しを行うことで、Good Deliveryのスティタスを失うがために、その再販価格を下げることとなるためです。
金の取引量#
BullionVault: BullionVaultにおいては、純度100%の純金をグラム単位で購入します。(1グラム = 0.03215075 トロイオンス)
金価格連動型上場投資信託(ETF): 購入する金は、名目上トロイオンスの10分の1のユニットであり、Weight discountが適応されています。ユニットごとに裏づけされている金の重量は、日々差し引かれる取引管理費用として徐々に減り、これは通常年間0.4%です。例えば、2007年10月10日において、LyxorのGBSは、トロイオンスの10分の1あたり98.64%となります。
名目上の1オンスの10分の1以下の取引価格は、資産価値から割り引かれるのではなく、ETFユニットを保証する金から割り引かれることを理解することが重要です。
Lyxor GBSの裏づけされている金が減少することは、そのウェブサイトで確認することができます。
金取引費用#
BullionVault: BullionVaultでは、75,000ドルまでの取引において0.5%、それ以上で825,000ドルまでは0.1%、それ以上の取引においては0.05%の取引手数料と設定されています。これは、ユーロ、ポンド建ての取引においても、取引手数料率が適応される金額は、その通貨相当のものとなります。
金価格連動型上場投資信託(ETF): この取引費用は、選択した証券会社によって異なり、為替手数料が発生する場合もあります。また、ディスカウントブローカー(通常の手数料よりも割安な手数料で注文を取る証券会社の形態)では、固定の低い取引手数料で取引をすることが可能です。しかしながら、これらの低い取引手数料が設定されている取引は、通常自動決済システムで処理可能な小額の注文のみに適応されます。また、これらの取引は、専門市場と比べて、スプレッドが広く設定される傾向があります。
金価格を入手できるタイミング#
BullionVault: BullionVaultは、毎日24時間公開されているオンライン市場にリアルタイムの取引価格を表示しています。この価格は、常にここで確認することができます。
金価格連動型上場投資信託(ETF): 通常証券市場は、その時点の価格ではなく、20分遅れた価格を利用することが可能です。その時点の価格は、証券市場の取引時間中は、会員企業とそれらの顧客のみが利用可能です。現物金地金に裏づけされた債券(GBS)の20分遅れの価格は、そのインターネットページ上で閲覧できます。
金取引スプレッド#
BullionVault: 全顧客における平均的なスプレッドは0となっています。それは、取引を行う際に、すでに市場にある注文価格(この場合そのスプレッドは0.25%)を利用することもできますが、顧客自身が取引限度額を設定することができるため、スプレッドを0にすることも可能であるためです。
金価格連動型上場投資信託(ETF): 専門取引プラットフォームにおけるスプレッドは狭く、多くの場合0.15%となっています。
為替変換費用#
BullionVault: 取引通貨は米国ドル、ユーロ、英国ポンド。これらの通貨を使用する顧客は、為替変換費用が発生しません。
金価格連動型上場投資信託(ETF): 米国ドル以外での取引においては、この費用が大きく発生します。価格が米国ドルで表示されている場合に、他の通貨で取引を行う場合は、証券会社は顧客にとっては有利ではない、その会社の標準レートで通貨を変換します。ここで使われるレートは、3%もしくはそれ以上のスプレッドとなる場合があります。米国外においては、この金価格連動型上場投資信託ETF取引における為替変換費用は、スプレッドの幅などでに含まれているため、明確に表示されていない場合があります。
大規模取引において#
BullionVault: BullionVaultは、全ての大規模な取引を行うユーザーが、オフラインで直接専門市場と取引をすることを可能とします。オフライン取引は、ロンドン市場が開いている時間中に可能です。専門市場が注文を受けるために十分な流動性がある限り、この取引に制限はありません。ロンドン市場は世界の地金市場の中でも最も大きな市場です。
金価格連動型上場投資信託(ETF): この市場の流動性は、関連の証券市場の流動性を保つ通常の方法で、大規模なマーケットメーカーとディーラーがサポートしています。それに加え、需要に応じて新しい信託ユニットを設定し、償還することが可能です。
金保管費用#
BullionVault: 保険料を含む保管料は年間0.12%。しかし最低月額費用は4ドル。
金価格連動型上場投資信託(ETF): 保管費用は年間0.4%。最低費用の設定はなし。
最低料金がBullionVaultには設定されているため、1,200ドルまでの投資に関しては、ETFの保管料のほうが安くなります。しかし、1,200ドル以上の投資に関しては、BullionVaultが常に安くなります。40,000ドル以上の保険料を含む保管料は、ETFの保管料と保険料を加えたものの3分の1以下の費用となります。BullionVaultの保管料には、常に保険料が含まれています。
金地金保険料#
BullionVault: BullionVaultにおいては、金地金は保険がかけられており、その保険料はすでに保管料に含まれています。下記はBullionVaultの利用規約の関連部分の抜粋です。
「BullionVaultは、顧客の金銀地金の盗難、損失に対して、金銀地金業界の標準に従って、その費用は金銀地金の保管料として BullionVaultに支払われるものに含まれているもので、保険が確実にかけられていることを約束します。」
保険を証明する書面は、BullionVaultのウェブサイトで閲覧が可能です。
金価格連動型上場投資信託(ETF): ETFにおける金は、保管業者の裁量に任されているため、保険がかけられている場合もありますが、そうではない場合もあります。下記は、Lyxor GBSの資料からの抜粋です。
「金地金の保管と保険について
保管業者(もしくはその関連会社)は、適当と思われる場合は、特定保管の形状で保管されている金地金の保管者の義務として、時として保険の手配をする場合があります。保管業者は、損失、盗難、損害に対して保険をかける義務はありません。そして、会社はそのリスクに対して保険をかける意図はありません。さらに信託は、十分な保険が手配されていること、もしくは金が安全な金口座に保管されていることを確認する責任はありません。そして、その事実を問いただす必要はありません。」
金の所有者について#
BullionVault: BullionVaultにおいては、顧客は金を直接所有します。その際、その所有を証明するための難解な信託証書のようなものはありません。顧客の所有権は明確であり、それは物権を定義する法律下で、所有する他の固体物同様に、有体物に適用されます。この際、所有する権利は、現物資産を安全に保管場所に預けることで失うものではありません。顧客の直接の所有権は、保管している金の司法管轄権の及ぶ政府により制定され、実践されている物権を定める法律下で明確となっています。
金価格連動型上場投資信託(ETF): ETFにおいては、信託が金を所有します。そして、顧客は信託によって所有される債権の受益者となります。信託証書は、それを考案した者と法律家によって作成されています。その信託の取り決めの詳細は、時として難解ですが、常にその写しを手に入れ、顧客自身もしくはその法律家によって十分に検討することは可能です。
司法権の及ぶ範囲の選択とその柔軟性について#
BullionVault: BullionVaultは、金の永久に安全な場所はないと考えます。それは、時により、それぞれの国内の金に対する政治的方針が変わる可能性があるためです。その場合、その方針は、急激に変わる可能性があります。
そのために、BullionVaultは、スイス、英国と米国の3カ国に別々の保管場所を設置しているのです。そして、それが、BullionVaultが取引時に即座の取引決済を提供する一つの理由でもあるのです。顧客は、どの保管場所に金を保管するかを選択することができます。そして、この結果、選択した司法権の及ぶ範囲でのみ金を保管することができるのです。政治的もしくは経済的状況の変化に対応するために、即座の取引決済は、保有の金を売却し他の保管場所で購入しなおすことで、その保管場所を簡単に即座に変えることができるのです。
もし、金地金一本を保有している場合は、他の保管場所へ実際に金地金を移動をすることもできます。
金価格連動型上場投資信託(ETF): ETFは、一般的にロンドンの特定明記されていない数箇所の保管場所で金を保有しています。これは、ロンドンが世界の現物地金市場の中心であるためです。そのため、この司法権の及ぶ範囲は、 保管場所であるロンドンと信託証書が作成された国となります。そのために、顧客の所有権を保護することをこれらの司法権が怠った場合、通常顧客に影響が及びます。
ETFにおいては、その所有権を素早く他の司法権が及ぶ範囲へ移動するのは、現実的な選択肢ではありません。金をその司法権の及ぶ範囲から移動するためには、そのユニットを売却する必要があり、証券取引所の決済や銀行間の送金による遅延を受け入れざるを得ません。その後、異なる金地金所有サービスを選択する必要があります。
所有権の証明#
BullionVault: 日々BullionVaultにおいては、最新の地金リストと顧客残高を照合しています。それぞれの保管場所の地金リストは、それぞれの保管場所に地金が保管されていることを証明するものです。これは、BullionVaultとは独立した、専門市場に認定された世界でも有数な保管業者によって発行されます。この会社は、ロンドンとニューヨークの保管場所も運営しています。
BullionVaultはインターネット上で、この地金リストと全ての顧客の残高をニックネームで表示した明細を発表します。このように、それぞれの顧客の金地金の特定保有量と、独立した企業が発行している地金リストの総量と照合することにより、それぞれの顧客の金地金が確かに保管されていることが証明されます。
日々の照合された明細のレポートは、英国の公認会計士協会の正式会員である監査会社によって監査されます。そして、この監査報告書は、この会社のウェブサイトで発表されます。この監査会社は、BullionVaultとは独立した会社で、この監査報告書は、広く一般に公開されています。
日々誰もがRSSフィードを使って、BullionVaultのディリーレポートを、使用しているコンピューターへ送信することが可能です。これにより、毎日自動的にこのレポートの全部もしくは一部をダウンロードすることができます。
金価格連動型上場投資信託(ETF): 定期的に、地金リストがETFによって作成され、インターネット上で発表されます。ユニットの総計が、保管場所の金地金と合致することで照合されたとみなされます。そのため、それぞれの顧客の所有量を照合するものではありません。
結論#
金価格連動型上場投資信託(ETF)は、とても良いサービスであると考えます。これは、金現物によって保証されていないがために、危機時に特定することのできない破綻のリスクを保有する金先物より、金購入者にとって良いサービスです。また、その購入者が証券会社に口座をすでに保有している場合、この利便性もあります。それゆえに、このサービスは、多くの投資家にとって、優れたものである可能性があります。
おそらく、この投資商品が作り出された当時に対象とされていた機関投資家にとっては、最も適したものであるでしょう。それは、多くのファンドは、証券取引所で取引可能な証券の形式を持つ投資商品を保有すること必要とするためです。
しかしながら、下記にあげる数々の点で、今日金の所有権を保有する方法の中では、BullionVaultが最適方法であると信じます。
- 投資において、Weight Discountsが行われないため、100%純度の金地金の全重量が購入できること。
- 難解な信託契約ではなく、直接現物を所有できること。
- 複数の国に設置された保管場所は、保管する国の変更をいち早く行うことができること。
- 保険料をも含む、低く設定された保管料。
- リアルタイム価格を閲覧でき、その価格で取引することが可能であること。
- 3つの通貨で24時間取引可能であること。
- ディリーレポート上で所有物の証明がされていること。
- 顧客が値を付けられることから、スプレッドを狭めることもできる、より卸売り価格に近い価格。
BullionVault既存の顧客のフィードバックはお客様の声のページでご覧いただけます。
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