金の基礎知識

金投資に関する用語集

金投資で使われる用語、またブリオンボールトのウェブサイト金の基礎知識で使われている用語を下記にまとめています。

特定保管(Allocated gold)

特定保管の金と銀は、その所有権を保管会社や取扱会社ではなく投資家が保有し、現物地金を貴金属専門保管場所に貯蔵すること。そのため、この現物地金は、取扱い会社の貸借対照表には計上されない。そのため、特定保管と消費寄託は相対し、特定保管においては、これらの企業の資産と見なされず、経営破綻時にも所有権は投資家のものであることから失うことはない。ブリオンボールトでの地金は全て、特定保管されている。

寄託(Bailment)

ブリオンボールトを利用する場合、購入された貴金属は寄託(Bailment)で保管されます

寄託(Bailment)は、個人が所有する現物の法的所有権を示します。英国法においては、"寄託(bailment)"は、現物の所有が、所有者(bailor)から他の者(bailee)へ渡された後に決 まった日程で所有者へ返却される、もしくは所有者(bailor)の指示に従い預託された場合に発生します。寄託(bailment)の本質は、保管者 (bailee)はこの現物所有物を保管しますが、この所有権はあくまでも所有者(bailor)に留まるという ものです。  

ベン・バーナンキ(Ben Bernanke)

アメリカ合衆国の経済学者で、専門はマクロ経済学である。2006年2月から第14代連邦準備制度理事会(FRB)議長。2000年代後半の世界的金融危機に対応し、非伝統的金融政策の量的緩和第1弾と第2弾と第3弾を導入した。2014年1月末に議長を退任した。

強気市場 (Bullish market、Bull market)

相場が上がると予想して買いが進み、それによって相場が上昇している市場。

弱気市場 (Bearish market、Bear market)

相場が下がることを予想して売りが進み、それによって相場が下落している市場。

中央銀行金売却協定(CBGA)

西欧の中央銀行は、平均して外貨準備の35%におよぶ大規模な金準備を保有している。これらは、自国通貨が金に裏付けられ、変換されていた19世紀の金本位制のレガシーでもある。しかしながら、これらの金準備は金本位制以降の20世紀においては規模が大きすぎると見られたのだった。

そこで、欧州の中央銀行が売却を進め、金価格は1980年代から90年代に下落し、1999年にスイスは1300トンの金を売却することを国民投票で決定することとなった。その後英国が、自国の金準備の半分を同年に売却することを通告したことから市場に大きな動揺が走り、急激な価格の下げを懸念した欧州中央銀行が、急遽金売却には事前の通告をし、2004年までの年間の総売却量を400トンとすることを同意したのだった。そして、同時に中央銀行間で、将来産出される金をヘッジするために、鉱山会社が金を借りて売却する際に利用するための、金を貸し出しをそれ以降はしないことも合意された。

最初の中央銀行金売却協定は、欧州中央銀行とそのメンバー国とスイス国立銀行とイングランド銀行を含む15の機関で同意された。そして、2004年に年間の総売却量を500トンと高めて同意された。第3次中央銀行金売却協定は2009年9月に同意されたが、金融危機時に金売却がほぼ無くなったことからも、年間総売却量は400トンへと下げられた。

第3次中央銀行金売却協定は2014年9月に期限が切れたが、2000トンの総売却枠に対し、24トンのみの金が売却されていた。そして、第4次中央銀行金売却協定は、どのような金売却も「市場の混乱を防ぐために、継続して調整される。」とされているが、1999年以来の協定に設定されていた年間と5年間の売却上限は明記されなかった。

ファンダメンタルズ分析 (Fundamentals Analysis)

経済の基礎的条件のことで、経済成長、物価、国際収支、失業率などの基礎的条件に基づく分析。

テクニカル分析 (Technical Analysis)

過去の価格データをチャート化して、相場の位置・方向性・相場の勢い・パターンを読み取り、将来の価格を予測する手法。移動平均チャートやローソク足など、よく知られているものだけでも数十種類ある。

レバレッジ (Leverage)

レバレッジとは、本来テコという意味で、レバリッジ取引は少ない資産で多くの取引を行うことを指す。株式投資における信用取引やオプション取引、外国為替取引におけるFX(外国為替証拠金取引)などが、レバレッジを用いた取引の代表的なもの。ただし、高いレバレッジを取る場合は、少ない資本で大きな資本を動かすことができるものの、より大きなリスクを抱えることともなる。

ロンドン貴金属市場協会 (London Bullion Market Association: LBMA)

ロンドン金・銀現物市場で流通する、金と銀の規格を制定・管理すると共に、厳格な審査に合格した企業や造幣局を会員として登録し、認定する機関。この規格は、世界の市場や取引所でも採用されているため、事実上は世界基準を制定・管理していることとなる。ブリオンボールトは、ロンドン貴金属市場協会の正会員。

欧州中央銀行 (European Central Bank: ECB)

1998年1月に設立されたECBは、欧州通貨同盟の加盟17カ国で使用される単一通貨ユーロを管轄している。ECBは政治的な条約によって設立され、ユーロ圏の3億3千万人の市民のために物価の安定(つまりインフレの回避)を維持することを主な任務としている。歴史的に見ても、低経済成長で高水準のインフレは、金需要と金価格に好影響を与える。

マネタリーベース (Monetary Base)

中央銀行等が民間金融機関に供給する貨幣量のこと。「中央銀行通貨」、「ベースマネー」、「ハイパワードマネー」などとも呼ばれる。日本銀行の場合、「日本銀行券発行高」、「通貨流通高」、「日銀当座預金」の合計額として算定している。マネーサプライは、金融部門全体から経済に対して供給される通貨を意味するのに対し、マネタリーベースは、中央銀行が通貨の発行と金融市場調節などを通してどれだけの通貨を供給したかを示す数値である。

米国債 (US Treasury security)

アメリカ合衆国財務省証券は、アメリカ合衆国財務省が発行する公債で、日本では一般的に米国債と呼ばれる。1年以下の短期債のことを「Bills (ビル)」、1年以上10年以下の中期債のことを「Notes (ノート)」、10年超の長期債のことを「Bonds (ボンド)」と呼んでいる。

グッド・デリバリー(ロンドン金市場受渡適合品)

ロンドン金市場受渡適合品は、ロンドン金市場において実際に受け渡しされる金塊。この金塊には、溶解業者の刻印(Melter's Mark)、分析業者の刻印(Assayer's Mark)、品位の刻印、製造年号と連番のみで重量の刻印はない。重量は約400トロイオンス(12.4キログラム)前後で、それぞれ重量が異なる。

バブル(Bubble)

バブル経済を意味し、投機により高騰した資産価格が支える経済活動。

インテグリティーの継続(chain of integrity)

インテグリティの継続は、地金市場の基盤の中でも重要な点であり、保有されている金地金が最高品質であることを保証するもの。そのため、もし、金もしくは銀地金の品質が保証されているものではなかった場合、売却元(その売却元はその売却元もしくは製造元)に保証されている品質の地金を要求することができる。また、グッドデリバリーバーは、そのスティタスを維持するためには、専門市場で認められている保管場所で貯蔵されなければならないために、その品質が損なうことはない。そのため、地金の品質および純度は保証されることから、専門市場のトレーダーは取引手数料を大幅に削減することができる。

ブリオンボールトが保管する、ブリオンボールトの顧客の金・銀地金は、このインテグリティーの継続を保有している。それぞれの地金は、ロンドン貴金属市場協会で認定されているグッドデリバリーリスト上にあり、独自の金塊番号、製造元の名前もしくはロゴ、重量、純度(金は少なくとも99.5%、銀は少なくとも99.9%)が刻印されている。これらは、認可されている保管場所で継続的に貯蔵されており、認可されている配送会社のみによって取り扱われている。インテグリティーの継続により、どのような問題も、地金を製造した精錬所まで遡ることができる。そのため、取引に経済的な損失は発生せず、リスクもない。

上場投資信託(ETF)

証券取引所(Exchange)に上場されて、株式と同様に取引される投資信託(Traded Fund)のこと。日経平均株価等の指数等に連動するものもあれば、金価格に連動する上場投資信託もある。

金ETFの最大銘柄はSPDRゴールドシェア(GLD)。2011年に金価格が過去最高を記録した際に、このETFは、米国株価と連動するS&P500上場投資信託(SPY)よりも残高が上回った。

中央銀行金協定(Central Bank Gold Agreement – CBGA)

欧米の中央銀行は大量の金地金を保有している。これは、平均すると外貨準備高の35%となる。これらは、19世紀にそれぞれの国の通貨が金に裏付けられ、交換することが保証されていた金本位制の名残である。しかし、金本位制が終焉した20世紀においては、これらの金準備は大きすぎると見られていた。

欧州の中央銀行は1980年代から90年代に売却を行い金価格は下落することとなった。その例は、スイス中央銀行が1999年に1300トンを売却したこと。また英国が金準備高の半分を売却する予定であることを明らかにした上で売却したなど。価格の急落を憂慮した欧州の中央銀行は、売却前に通告をすること、そして年間の総売却量を2004年まで400トンを上限とすることを合意した。そして、金鉱会社が将来の生産分をヘッジするために借りていた金を、今後市場に貸し出すことをしないことを同意した。

第一次中央銀行金協定は、欧州中央銀行、スイス銀行、イングランド銀行を含む15の機関によって締結された。そして、2004年に年間売却上限を500トンとする第2時中央銀行金協定が締結され、第3次中央銀行金協定は、金融危機最中で金の売却が行われていなかった2009年9月に400トンを年間上限として再締結された。

第3次中央銀行金協定(CBGA-3)は、2014年9月に期限切れとなる。2013年秋までに1600トンの上限中の20トンのみが売却されている。

連邦準備制度(Fed)

1907年恐慌の後に、1913年に米国で設立された、全米12の地区にある連邦準備銀行の25の支店を統括する民間機関でありながらも、実質的に米国の中央銀行の役割を果たしている。連邦準備制度は、米国の金融政策(政策金利や2008年以来量的緩和)を決定し、財務省に代わり金準備を含む資産を管理し、小切手や他の銀行間の送金を決済し、問題に陥った借り手や投資関係機関の最終の貸し手の役割を担う。連邦準備制度の金融政策が、米国ドルの強さに影響を与え、その結果、金や銀の需要や価格に影響を与える。

純度(Fineness)

金宝飾品の純度はカラットという基準を使うのに対し、投資用金地金の純度はFinenessを使う。24カラットの純度の金は、1000分の995と同等で「995純度(Fine)」であり「0.995もしくはトゥー・ナイン・ファイブ」とも呼ばれている。これは、ロンドン貴金属市場協会で認められている「グッドデリバリーバー」と呼ばれている金地金が最低限必要とする純度である。個人投資家にとって地金金貨、また日本や中国における1キロバーは、通常「999の純度(Fine)」であり、「0.995もしくはスリー・ナイン」とも呼ばれている。 専門市場においては、金の純度のみが取引されており、400オンスの金地金においては、総重量に純度を掛けた量が取引される。しかし、専門市場の銀地金はこれとは異なり、その標準の純度は999であり、1000分の1の不純物を含む総重量で取引が行わる。

商業筋トレーダー(Commercial traders)

米国先物市場のテクニカルな用語。金と銀の「商業筋トレーダー(Commercial trader)」は、その金属を売却するために製造する、金鉱会社、精錬会社、ブリオンバンクなどのこと。これらの会社は、常に金と銀の価格が下がるリスクにさらされている。そのため、先物市場に置いて、このリスクを軽減させるために、金もしくは銀価格が下げた際に利益を出すように、ショートポジションを建てヘッジ取引を行っている。

Doré

精錬されていない金と銀。これは、輸送料を抑えるために鉱山で製造される。

金の先物(Gold Futures)

金の先物とは、ある一定の金を現在設定された価格で将来の決済日に取引を行うこと。そのため、契約時に購入者は取引の全額を支払う必要がなく、売却者も引き渡しをする必要がない。金先物は、米国ニューヨークのComex(商品取引所)や中国の上海黄金交易所などで取引がされている。この詳細については、金先物を参照。

グッド・デリバリー(Good Delivery)

グッド・デリバリー(Good Delivery)バーは、地金専門市場で承認された限られた精錬会社のみで製造される。これらのバー(地金)は、最終的に引き出されるまでは、地金専門市場が認める保管場所間を所有者が変更した際に移動することはあっても、この保管場所のみで貯蔵される。しかし、この地金が最終的に引き出された際は、グッド・デリバリー(Good Delivery)ではなくなり、インテグリティーの継続(Chain of Integrityを参照)が途絶えることとなる。

グッド・デリバリー(Good Delivery)は、通常世界の標準であるロンドン・グッド・デリバリー(LBMAを参照)を意味する。しかし、米国のコメックス先物市場のような他の市場においては、その市場で認められた精錬会社がある。グッド・デリバリー・バーは、正確に試金され、厳しい規則に沿った純度、重量、形、製造方法でなければならない。それは、インテグリティーの継続(Chain of Integrity)がロンドン・グッド・デリバリー・バーの品質を確固なものにするためである。これらは、99.5%以上の純度の金、もしくは99.9%以上の純度の銀である。専門市場は、金の場合は、Fine Gold(純金)と呼ばれる100%の純度の金(重量x純度)を取引し、不純物の部分は含まれていない。しかし、専門市場で取引される銀地金の純度は高く、重量あたりの価値は低いために、銀は重量で取引される。

グッド・デリバリー・バーは、金地金においては約400トロイオンス(12.4キロ)、銀地金は1000トロイオンス(31.1キロ)。ブリオンボールトでは、ロンドン・グッド・デリバリー・バーのみを提供し、1グラムから取引、保管することが可能となっている。

金投資家インデックス(Gold Investor Index)

金投資家インデックスは、金地金現物への個人投資家のその月の傾向を示す指標である。この数値は、金投資サービスをオンラインで提供する、世界でも有数のブリオンボールトの保有するデータを基に算出される。金投資家インデックスは、その月に保有高を増加させたユーザー数と減少させたユーザー数のバランスを、月初の全ユーザーとの割合で表している。この数値が50以上であった場合、金を購入したユーザーが売却したユーザーよりも多かったことを示す。この詳細に関しては、金市場ニュースページの最新の金投資家インデックスの記事を参照。

ヘッジング(Hedging)

ファイナンシャルヘッジングとは、企業や個人投資家が既に保有している資産のリスクを軽減させるために行う先物取引。例えば、銀現物を保有している投資家が、銀価格が下落することで資産価値が下がることを懸念している場合、銀価格が下げた際に価値が上昇する先物コントラクトを売却することで、現物の損失を相殺することができることとなる。

ヘッジングは、金鉱会社のように、主に原材料を産出する企業が利用する。1980年代から90年代にかけて金価格が長く下落していた際は、「producer hedging (産出会社によるヘッジング)」と呼ばれるヘッジ取引が多く行われていた。その規模は2001年までに3100トンへ積み増されていた。これは、金産出量の15ヶ月分となる。しかし、金価格がその後上昇し、2011年には史上最高値を記録したことから、ほぼ全ての金鉱会社によるヘッジ取引は解消されていた。

インフレーション(Inflation)

インフレーションは、その特色としては広く価格が継続的に上昇している経済現象。そのために、その通貨の購買力が失われていることを反映している。例えば、今日100ドルで購入できるものが、20年前に比べて大幅に減っているような状況を指す。一つの通貨が価値が急激に失われる際、資産保全の目的で、その通貨を保有する人々による金や銀への需要が高まることがある。

キロバー(Kilo Bar)

インドや中国における金投資時の好まれる地金の大きさ。これは、専門市場で取引がされている400トロイオンスのグッド・デリバリー・バーを鋳造して製造される。日本や中国の消費者は、世界の地金専門市場で取引されている純度の995/1000よりも、999/1000(もしくはフォーナインと呼ばれる99.99%)を好む傾向がある。

ロンドン貴金属市場協会 - LBMA

ロンドン貴金属市場協会(LBMA)とは世界の貴金属市場を代表する協会。この会員は、ラージバーを効率的に売買するために必要な、銀行業務、取引、保管、配送サービスを提供する。そして、品質を保証するために、ロンドン貴金属協会(LBMA)は、市場が取引する地金を製造することを認められた精錬会社を記載するグッド・デリバリーリストを会員のために作成する。専門市場で取引されている地金は、標準とされる純度、重量、形、刻印がされてなければならない。

ロンドン貴金属市場協会(LBMA)が認めるマーケットメーキングメンバーは、全て大手投資銀行で、金や銀を売買する際の価格を付け、認められている地金保管場所へ配送をする。ブリオンボールトは、ロンドン貴金属市場協会の正会員で唯一個人投資家へサービスを提供する企業。ロンドン貴金属市場協会(LBMA)の役員は、政府や規制当局へ、市場を代表してその意向を伝え市場関係の案件を議論し、年に数回会議やネットワーキングのイベントを主催する。更に詳細はロンドン貴金属市場協会(LBMA)のサイト、もしくは www.lbma.org.ukを参照。

ロング(Long)

投資家やトレーダーが上昇する価格で利益を得る派生商品のコントラクトを保有している場合、ロング、もしくはロングポジションを保有していることになる。金の現物を保有している場合、または金価格が上昇した際に評価額が高くなる金の先物・オプションを保有している場合は、「金をロング(Long of gold)」しているということになる。.

小口の報告不要ポジション(Non-Reportable Position)

金や銀の先物オプション取引のために米国のコメックス市場を利用する大規模な投機家は、そのポジションを米国商品先物取引委員会(CFTC)へ毎週火曜日の取引終了後に報告する義務がある。そのため、「商業筋(Commercial)」のトレーダーは届け出をしなければならないが、小口のトレーダーは届け出の必要がない。そこで、この小口ポジションの総計を「小口の報告不要ポジション」とカテゴライズされて、金曜日に発表されるレポートに表示されている。

ペーパーゴールド(Paper Gold)

ペーパーゴールド(Paper gold)は、欧米で近年ネットのブロガー等で使われる言葉。これは、金価格に紐づけされた金融商品だが、実際の金の所有を伴わない金融商品のことを指す。そのため、この供給量は金融商品を作っている金融機関によって、希少である金現物の供給量と関係なく増加させられることが可能。

最も典型的なものが、米国コメックスの金先物・オプションコントラクト。これは、実質的には金価格の動きへの賭け。先物コントラクトは、現物の金で決済することもできるが、通常は金現物ではなく現金で決済される。そして、金のETFをペーパーゴールドに含む場合もあるが、金ETFの最大銘柄は、金現物が裏付けされている。

ポジション(Position)

投資家によって投資された額。「ロングポジション」は、価格上昇に投資していることであり、「ショートポジション」は、価格が下落することで利益を得るように投資していることを意味する。投資家は、保有している投資資産の量を変える際には、ポジションを増減させることを意味する。

プレミアム(Premium)

金の現物市場において、プレミアムとは、アジアの市場でロンドン市場の価格に加算される額。ムンバイや香港や上海の市場状況に応じて付けられているトロイオンスあたりのドル建て価格とロンドン市場の価格の差。この価格の差は、その市場需要が、ロンドンからグッド・デリバリー・バーを、スイスの精錬所でアジア仕様のキロバーへ鋳造し現地へ輸入するよりも早いペースで増加する場合増加する。

ラリー(Rally)

金、通貨、株式、商品などの資産価格の上昇傾向を指す。

レジスタンス(Resistance)

「レジスタンス」は、価格チャートのテクニカル分析の際に使われる。この意味は、チャート上で上値が抑えられている価格のポイントであり、レジスタンスは、通常それまでの価格の動きを参考に過去にどのポイントで動きが抑えられるかを見ることによって判断できる。もしこの水準が破られた場合、チャートを分析するアナリストは、レジスタンスがサポートラインとなり、より高い水準から下落した際の底値となるとも言う。

投資家ポジション(Speculative Position)

米国の先物市場におけるテクニカル用語。コメックス金、銀先物・オプションの投資家ポジションは、貴金属市場のメンバーではない市場参加者のポジションを指す。そのため、現物のヘッジ目的のポジションではない。これらは2009年以前は非商業筋(Non-Commercial)とも呼んでいた。そのため、これらのトレーダーは、価格の動きで利益を得ることが目的であり、価格が上昇すると予想している場合は先物を購入し、下落すると予想している場合は売却している。

投資家ポジションが「ネットロングポジション」とは、ヘッジファンドのような投資家ポジションのネットポジションからショートポジションを差し引いた数値が正(プラス)の数値であること。これらのポジションの推移は、派生商品の短期的なセンチメントを示すとされている。英文の詳細はGold Market Speculation: Who, What and Why?。

S&P500種株価指数(S&P 500)

S&P500種株価指数は、米国の株式市場の重要な指標で、米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズが1954年から発表している。この算出に利用する500銘柄は、米国で上場されている代表的な企業で、米国での企業活動に応じて選択されている。選択時の条件は、市場価値が40億ドル以上で、その株式の50%以上が公開市場で取引され、株式が一株少なくとも1ドル以上。

ショートポジション(Short position)

空売りとは、価格が将来下落すると予想し、保有しない現物資産を所有せずに将来的に売却し、売却前に売却価格よりも低価格で購入し、利益を得るという行為。このために、売るための現物資産を借りるか、派生商品でショートポジションを保有する。

サポート(Support)

サポートは、価格チャートのテクニカル分析で使われる。これは、価格の動きを見ているとある一定の価格の水準以下へ下げづらい状況であること。サポートはレジスタンスの対義語。

トロイオンス(Troy ounce)

トロイオンスは貴金属を量る単位で英語圏で利用される。トロイオンスはオンスとは異なる。トロイオンスは世界指標であるロンドンの現物価格とニューヨークの先物価格を公表する際に使われる。1 キログラム = 32.1507466 トロイオンス

米国債(Treasury bond)

トレジャリーボンドは、米国政府が発行する確定利付投資商品。略称T-Bondで、正式には米財務省長期証券。将来のインフレーションの見通し等で、価格が上下し金利が動く。一般的には「安全資産」と呼ばれ、株式市場が下がった際に需要が高まるが、米国債務規模への懸念も市場に影響を与える。利払いと償還額は共にドルで支払われる。

消費寄託(Unallocated gold)

消費寄託の金への投資は、顧客に受託された会社に金の所有権が移転するために金の返還を請求できる権利を保有するということ。それに対し、特定保管の金は金の所有権が購入した顧客にある。ブリオンボールトで取り扱う金は全て特定保管の金のみ。更に詳細は特定保管と消費寄託についてを参照ください。

ワールド・ゴールド・カウンシル(World Gold Council)

ワールド・ゴールド・カウンシル(World Gold Council)は、金業界の市場開発団体。これは、主要金鉱会社23社を代表し、世界の金産出量の60%をこれらの企業が生み出している。

投資、宝飾、技術分野の企業と協力するとともに、政府との金関連の案件でもコンサルテーションを行うなど携わり、金業界を主導し、金の需要と供給を刺激し支えることを目的としている。

ワールド・ゴールド・カウンシルは2010年にブリオンボールトの11%の株式を所得している。その後、2016年4月12日に、ワールド・ゴールド・カウンシルはこの株式を、ワールド・ゴールド・カウンシルの関連会社のGold Bullion Investment Trust(GBIT)へ移譲。[プレスリリース]