2011年7月15日ロンドン: BullionVaultのリサーチ主任エィドリアン・アッシュが、フォーブスへ寄稿した「ギリシャの債務不履行が恐れられる理由の背後に巨大なCDS残高」の記事が、日本経済新聞で取り上げられました。
この記事では、現在のユーロ圏諸国のソブリンリスクの懸念が高まる中、なぜギリシャ支援は行われなければならないのかを、巨大に膨れ上がったCDSの残高の事実と共に解説しています。
この記事の中で、エィドリアン・アッシュは、市場はギリシャのデフォルトリスクを相当程度折込済みであることから、国債の評価額そのものが問題ではなく、問題は「クレジット・デフォルト・スワップ(CDS、デフォルトした債務の返済を保証する一種の保険契約)の保有者に支払わなければならない費用である。」と言及しています。
そして、「ある推計によると、CDSの保険契約は、市場に流通するギリシャ国債の25%をカバーしているという。一方、我々ブリオンボールトが入手した推計では、CDSの総保証額は、ギリシャの既発国債3400億ユーロの2倍に達するとされる。」と続けた上で、それゆえに、「CDSの保険契約に基づく請求は膨大な規模に膨らみ、それが、欧州議会がEU加盟国のデフォルトに乗じて利益を得ようとする投機行為を早急に非合法化しようと動いている理由である。」と述べています。
日本経済新聞に掲載された、エィドリアン・アッシュの記事全文は、日本経済新聞オンラインサイト でご覧いただけます。